
みなさん、こんにちは!!
日本台湾交流協会台北事務所の柴原です。
突然ですが、みなさんは2021年が台湾観光局が推進する
「自行車旅遊年(自転車旅行年)」だということをご存知でしょうか?
台湾は「自転車王国」とも言われるほど、有名な自転車会社がありますし、自転車旅行も盛んです。
台北事務所があるここ台北市内にも公共レンタサイクルのYou Bikeステーションがあちこちにあり、交通手段としてはもちろん運動をしたい方でも手軽に自転車を利用することができます。
自転車は電車やバスでの移動に比べて、ソーシャルディスタンスを保ちやすいのも嬉しいですよね!
今年はそんな台湾で
「自行車旅遊年(自転車旅行年)」が推進されていて、益々自転車熱が加速しています!
2021年は台湾から多大なる支援をいただいた東日本大震災から10年の節目の年でもあります。
自転車旅行年へのエールをおくり、日台の友情をさらに深めるため、2020年12月22日から12月30日までの9日間、日本の地方自治体から台湾に派遣されている職員が中心となり自転車で台湾を一周(環島)する企画に、なんと私も参加させていただきました!
日台の往来が回復したらより多くの方に台湾各地を訪れていただけるように、各地の魅力をお伝えしたいと思います。
また、日本にお住まいで台湾旅行に行きたいけど行けないという方も、このブログを通じてぜひ
「脳内旅行」を楽しんでいただけると嬉しいです。
(今回は1日目から5日目までの前編となります)
台湾一周(環島)は全部で約890㎞!
ルートの引き方にもよりますが、今回の台湾一周(環島)は台北から西回りにぐるっと
約890㎞を9日間かけてサイクリングするというものでした。
日本でいうとだいたい東京から広島までの距離に匹敵します。
単純計算で1日平均100㎞と途方もない距離に感じますが、やってみると意外と初心者でも1日100㎞漕ぐことができます。
1日目:台北–新竹(約87km)

台北の松山駅に台湾一周(環島)スタート地点の目印である0㎞のモニュメントがあります。
9日後にまたここに戻ってくることになります。
この日は朝からどんよりした天気で雨も降っていましたが、出発する時には晴れてサイクリング日和の中、初日をスタートすることができました。
松山駅を出発し、当所で出発式を行いました。
大稻埕碼頭で小休憩をとります。
すぐ近くの迪化街はレトロな町並みで、からすみや乾物を売っています。
日本で販売している台湾のガイドブックによく掲載されているので有名な観光スポットといえます。

桃園の大渓にある大渓橋では、特別にレッドカーペットが敷かれ、和服を着た台湾の方々や獅子舞がサイクリングメンバーを歓迎してくれました。

大渓は豆干が有名で、大渓老街を歩くとあちこちに専門店があり、良い香りがします。
大渓を訪れたら必ず食べてほしいグルメです。
初日のゴール地点、新竹の城隍廟では多くのローカルグルメ店が並んでいて、ビーフンや潤餅(野菜などが挟んである台湾クレープ)が味わえます。

2日目:新竹─彰化(約108km)
この日はあいにくの雨の中、西海岸沿いを南下していきます。

立ち寄った龍鳳漁港では漁港ならではの新鮮な海の幸が食べられたり、きれいな夕日を見ることができます。
▲別の日に龍鳳漁港を訪れた時の写真です。
台中で有名な大甲芋頭(台湾の芋)を使ったビーフンや、台北ではなかなか見かけないヨウジウオ(中国語で「海龍」と店員さんが言っていました)の唐揚げが揚げ具合も絶妙で、美味しすぎて感動しました!

この日は気温もやや低く雨も降っていたので体が冷えていたところに黒糖しょうが茶を振る舞っていただき、心も体も温まりました。
3日目:彰化–嘉義(約84km)
宿泊地の彰化・鹿港のホテルの朝食で、現地グルメの「麺茶」がいただけました。
大麦などの粉を煎ったもので、味はきなこに近く、食物繊維が豊富で、調べると日本では「はったい粉」などと呼ばれているみたいです。
彰化県にある渓湖製糖工場に立ち寄り、製糖工場ならではの自然の甘みがおいしいアイスを食べました。

西螺大橋は彰化県と雲林県を結ぶ全長1939メートルにも及ぶ長さが特徴で、建設当時はその長さが
世界第二位だったほどです。
この橋は横幅が狭いので自転車で渡る際は十分気をつけて走行してくださいね。
西螺は当時皇室に献上したと伝えられる西螺米を使って作った碗粿(お米をすりつぶしてお椀に入れて蒸しあげた台湾の庶民フード)が有名です。

道中、落花生を干している場面に遭遇しました。
嘉義県の新港にある奉天宮は1700年に建てられた歴史ある廟で、日本とも繋がりがあります。

嘉義県にある故宮南院にも立ち寄りました。
時間の都合で中は見られませんでしたが、機会があればまた訪れたいと思います。
4日目:嘉義–高雄(約125km)
この日は全行程で最も長い距離を走る日となります。
毎朝のミーティングも今日は念入りに行います。
雲嘉南濱海国家風景区管理処では、現地で塩がさかんに作られていることもあり、にがりを使った珍しい豆花をご馳走になりました。

途中、塩が積まれた山もありました。
お昼は台南で有名な牛肉スープを食べました。
生の牛肉に熱々のスープをかけていただきます。
サイクリングで体力を消耗するのでエネルギーチャージに最適のグルメです!

日差しが照りつける中、海沿いを走ります。

ひたすら南下し、無事に全員高雄へ到着しました。
5日目:高雄–屏東(約86km)
高雄の高層ビル群を背に更に南下します。
実は後半の日程全て温泉地に宿泊するルートなのです!
この日のゴール地点は四重渓温泉という温泉地で、温泉に入れることをメンバー全員心待ちにしていました。
自然とペダルを漕ぐ足取りも軽やかに!?
休憩をとる時、エネルギー補給のためにおやつを準備してくれるのですが、この日食べた東港の雙糕潤という黒糖味のお餅(写真の黄色い箱)が個人的に台湾イチおいしかったです!
早朝に販売して朝の9時には完売してしまうほど人気らしいのですが、これを食べるためにわざわざ東港まで行く価値はあります。
エネルギー補給を終えて屏東県の鵬灣跨海大橋を渡ります。
1895年に乃木希典將軍が台湾に上陸した記念碑がある番仔崙海岸を訪れました。

お昼は海の幸を堪能します。
日本ではあまり見たことがないようなお魚や野菜がありますね。
お刺身は大胆に分厚いカットです。

右は海、左は山に囲まれ、景色が良いです。
夜はずっと楽しみにしていた台湾四大温泉のひとつで台湾最南端にある四重渓温泉に行きました。
空気もおいしく、サイクリングの疲れを癒やすことができました。
おわりに
台湾一周の前編をご紹介いたしました。
初めて訪れる場所も少なくなかったのですが、それぞれに異なる魅力があり、五感で楽しむことができました。
後編は次回のブログをお楽しみに!
このブログを書いたのは…

柴原・台北事務所派遣員
趣味:旅行