行政院主計総処は10月22日、最新の労働力調査を発表した。これによると、経済活動の回復により、9月の失業率は前年同月比3.83%に改善したが、就業者数は新型コロナウイルス感染発生前に比べ3万人超の減少となった。これは労働市場が改善したものの、新型コロナウイルス感染発生前の水準に戻っていないことを反映している。
陳恵欣・国勢調査副処長は、「9月の失業率は8月の3.99%から3.83%に改善したほか、失業者数は8月に比べ2万人の減少と過去5年で最大の減少となった。一方、9月の就業者数は新型コロナウイルス感染発生前に比べ3.2万人の減少、前年同月比3,000人の減少となった。これは新型コロナウイルスの労働市場への影響は依然として解消していないことを反映している」と述べた。
ここで注意すべきことは、若年労働者は新型コロナウイルス感染の影響により求職の遅延状況(自宅待機或いは職を見つかっていない)が依然として存在している。過去10年間における20~24才の若者は卒業後における夏季の求職者が増え、労働参加率が2%ポイントの上昇となっていたが、今年は僅か1.16%ポイントの上昇となった。調査によると、9月の20~24才の若年労働参加率は59.2%まで低下し、前年同月を下回った。これは若者の求職意欲は例年ほど積極的ではなく、遅延状況が依然として存在していることを反映している。
下半期は消費性電子産品の生産シーズンに入り、スマホ、サーバー、新世代ゲーム機など電子部品への需要増加により、最終製品の電子産業は出荷増加となる見込み。労働部の統計によると、9月の電子部品製造業による求人者数は1万128人(前年比+39.68%)と直近3年の最高となり、求職者一人当たりで2.9件の就労機会があることを示している。
統計によると、9月の各公立就業サービス機関に登録した新規求職者数は計6万1,497人(前月比▲0.16%)、新規の求人者数は10万314人(前月比▲8.25%)、求人倍率が1.63倍となり、求職者一人当たりで1.63件の就労機会があることを示している。
雇用動向表