経済部統計処は11月23日、最新の工業生産動向を発表した。これによると、10の工業生産指数は122.0、前年同月比+7.06%となった。工業生産の9割を占める10月の製造業生産指数は123.4、前年同月比+7.63%と両方とも9ヶ月連続のプラス成長となり、指数として同月で過去二番目の高水準となった。黄偉傑・経済部統計処副処長は、「10月の生産指数は連休による稼働日数の減少により、9月を下回ったが、積体電路業の増産は工業生産指数の増加を押し上げた主因となっている。11月の工業生産指数は前年同月比+5.8%~+9.0%と10ヶ月連続のプラス成長となる見込み」と述べた。
主要業種別についてみると、10月の電子部品業生産指数は145.76(月当たり過去二番目の高水準)で、前年同月比+16.93%と11ヶ月連続して二桁の成長となった。このうち、集積回路業は167.38で、同+23%超と12ヶ月連続してプラス成長となった。これについて、黄・副処長は、「これは主に、国際ブランドが継続的に消費性電子新商品の発売、遠距離応用関連設備の出荷活況、5G通信、IoT、高速演算、などへの需要増加はウエハーの委託生産の増産をもたらした。また、液晶パネル及び部品業、パソコン電子産品及び光学製品業は在宅経済及び遠距離商機の持続的な活況により、それぞれ7ヶ月、9ヶ月連続のプラス成長となった」と述べた。
伝統産業について、川下産業における防疫産品への需要増加による石油化学原材料の増産、一部アルケン工場点検終了の生産再開、昨年基準値の要因などにより、10月の化学原材料業生産指数は109.5、前年同月比+8.95%となり、指数として同月で過去最高となった。国際鋼価格の値上げ、及び川下産業からの需要増加により、10月の基本金属業生産指数は100.0、前年同月比+7.52%となった。
稼働日数の減少、新型コロナウイルス感染が工具機械、旋削加工機、半導体設備工場の受注生産及び出荷に影響を与えたことから、10月の機械設備業生産指数は101.6、前年同月比▲0.21%となった。統計処の担当者は、「10月の受注からみると、11月は連休の要因を排除すれば、機械設備業生産はプラス成長に好転し、或いは減少幅を縮小する可能性が高い」との見方を示した。
工業生産指数の前年比伸び率(製造業業種別)