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令和5年1月10日更新

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 経済部統計処は2022年12月23日、最新の工業生産動向を発表した。これによると、11 月の工業生産指数は130.30と同月で過去2番目の高水準となったものの、前年同月比▲4.93%となったほか、製造業生産指数は前年同月比▲5.26%と、いずれも3ヶ月連続のマイナスとなった。経済部の担当者は、「工業生産及び製造業生産が3ヶ月連続のマイナスとなった原因は主に、昨年基準値が高かったことによるもののほか、世界経済がインフレ及び利上げの影響を受け、最終需要の減少によって在庫調整が持続していることによるものである」と述べた。
 業種別にみると、情報電子産業について、電子部品業は173.59、前年同月比+1.02%と2ヶ月連続のプラス成長となり、指数として同月で過去最高となった。このうち、5G、高速演算などの応用チップへの需要増加が12インチウェハー委託生産の増産をもたらしたことから、積体電路業指数は221.09、前年同月比+13.25%と37ヶ月連続のプラス成長となった。また、クラウドサービスへの持続的な需要増加、原材料不足問題の緩和、業者による域内生産の拡大により、パソコン電子産品及び光学製品業の生産指数は215.18、前年同月比+4.80%と34ヶ月連続のプラス成長となり、指数として同月で過去最高となった。
 伝統産業について、世界経済の成長鈍化、最終消費の減少、産業サプライチェーンによる在庫調整の持続、業者による減産措置の実施により、化学原材料業、基本金属業はそれぞれ▲25.87%、▲21.86%といずれも12ヶ月連続のマイナスとなった。業者による設備投資の意欲が低下しているものの、主要国の生産拡大が半導体生産設備の増産を下支え、一部の減少幅を相殺したことから、機械設備業は同▲13.68%と7ヶ月連続のマイナスとなった。一方、旧正月前の新車の買い替えピークの前倒し、販促の実施による販売活況、デザインを変えた新型車の発売好調により、11月の自動車及びその部品業は115.68と同月で過去最高となったほか、前年同月比+6.03%と6ヶ月連続のプラス成長となった。
 今後を展望すると、黄偉傑・経済部統計処副処長は、「5G応用、高速演算、自動車用電子機器のための応用チップへの需要増加、旧正月向けの在庫補填の増加が製造業生産の下支えとなるものの、世界経済は依然としてインフレ及び利上げの圧力に直面しており、ロシア・ウクライナ戦争の膠着、米中ハイテク覇権戦争、加えて中国防疫策の緩和による感染拡大などの不確定要素が引き続き経済成長を攪乱し、製造業生産に頭打ちとなることから、12月の製造業生産指数は130.08~134.08、前年比▲7.0%~▲9.7%となる見込み。また、第4四半期の製造業生産指数は131.52~132.86、前年比▲5.5%~▲6.4%とマイナス成長に転じる見込み。ただ、世界的なブラックスワンの情勢、及び高い基準値の影響を受けたとしても、2022年の製造業生産指数は134.97~135.31、前年同月比+0.8%~+1.1%と引き続きプラス成長を維持する見込み」との見方を示した。
 

工業生産指数の前年比伸び率(製造業業種別)