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2022年5月6日更新

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 中央銀行は4 月25日、最新のマネーサプライを発表した。これによると、3月のM1Bの対前年比伸び率(期中平均ベース)は+10.92%と過去20ヶ月の最低となった。一方、M2の対前年比伸び率(期中平均ベース)は+8.11%に上昇し、両者の差は2.81%ポイントに縮小し、過去26ヶ月で最小の差となった。個人投資家の資金動向を表す証券振替決済預金残高は前月比899億元減少の3兆991億元と5ヶ月ぶりの低い額となったほか、減少額は過去12年間で最大となった。
 3月のM1Bの対前年比伸び率の低下及びM2の上昇について、中央銀行の担当者は、「M1Bの対前年比伸び率の低下は主に普通預金の伸び悩み、M2の対前年比伸び率の上昇は主に銀行貸出及び投資年増率の上昇によるものである。」と説明した。また、3月の普通預金残高は前月比1,409億元減少の22.58兆元と28ヶ月連続の過去最高額に終止符を打った。これについて、中央銀行の担当者は、「これは主に、3月の中央銀行による政策金利の引上げにより、民衆は普通預金を定期預金にシフトしたこと、及び劇的な株価変動による証券振替決済預金残高の減少によるものである」と述べた。
 3月の定期預金残高は前月比2,330億元増加の15.04兆元と過去最高額を更新した。これは主に、普通預金からのシフト、輸出の大幅増(+20%)による企業海外収益の増加及び借入金の域内送金の効果によるものである。また、米ドル相場の強勢により、業者が資金を米ドル口座にストックし、加えて民衆が手元の台湾元を米ドルなどの外貨に両替したことから、外貨預金残高は7兆6,424億元と引き続き過去最高額を更新した。中央銀行の担当者は、「3月のM1B及びM2の日平均残高はそれぞれ25.5兆元、55.05兆元と、M2の日平均残高が引き続き最高額を更新し、市場における資金は依然として潤沢である」と強調した。
 中央銀行の担当者は、「3月の証券振替決済預金残高が明らかに減少した原因は主に、台湾の経済成長が安定しているものの、株価指数の暴落、ロシア・ウクライナ戦争により、世界経済のファンダメンタルズに対する見方が慎重となり、自然人(個人投資家)による株式投資は保守的となったことから、3月の個人投資家による株式投資比率は62.3%と昨年7月の74.7%を下回り、外資の株式投資比率は0.2%ポイント減少の28.4%となった。
 3月の外資による株売越し額は2,674億元となったものの、外国人による台湾元建て預金残高は前月比265億元の増加となった。中央銀行の担当者は、「これは外資が株を売出したのち、一部の資金を海外に送金したが、一部は口座にストックし、次の投資チャンスを狙うことを反映している」と説明した。

(注)
*M1A:通貨発行額。企業・個人(非営利団体含む)の当座預金および流動性預金残高の総額。
*M1B:M1aに個人の非定期性積立預金残高を加えたもの。
*M2:M1Bに企業・個人の定期性預金残高、外貨預金、外国人による台湾元建て預金残高などを加えたもの。



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