中央銀行は1 月24日、最新のマネーサプライを発表した。これによると、2021年12月のM1Bの対前年比伸び率及びM2の対前年比伸び率(期中平均ベース)はそれぞれ+12.75%、+8.02%に低下し、それぞれ15ヶ月、13ヶ月ぶりの最低水準となった。中央銀行の担当者は、「これは主に、普通預金の伸び悩みによるものである」と説明した。
2021年のM1Bの対前年比伸び率及びM2の対前年比伸び率はそれぞれ16.29%、8.72%となり、且つM1B及びM2の日平均残高はそれぞれ24.76兆元、53.71兆元となり、両方とも過去最高額を更新し、国内資金が依然として潤沢であることは変わっていないことを反映している。
12月の普通預金残高は22.3兆元に増加し、26ヶ月連続して過去最高額を更新したものの、対前年同月比では11.82%に低下し、3ヶ月連続の低下となった。中央銀行の担当者は、「12月の普通預金残高の対前年比伸び率が低下し、特に、貯蓄預金の減少が顕著となったほか、定期預金、政府預金とも減少したことは主に、生保及び退職基金による投資の増加によるもののほか、政府預金場合は公務員退職金の支給及び定期預金満期の支払いによるものである」と説明した。
民間企業による定期預金の減少は主に、金融監督管理委員会が11月に許可した金融機関の大型合併案の受渡しが12月の統計に反映し、また、社会保険及び退職基金による海外投資の増加によるものである。
中央銀行の官員は、「12月の外貨預金残高は7兆4,067億元に増加し、過去最高額を更新したが、対前年比伸び率では7.46%まで低下した。このうち、定期預金の減少は主に、輸出の好調、企業による外貨借入返済の増加、洋上風力発電の重要部品、材料、外国技術者の雇用など支払いの拡大によるものである」と述べた。
12月の銀行の貸出及び投資は前月比0.87%と11月を上回り、また、対前年比伸び率では11月末の8.12%から8.38%に上昇した。これについて、中央銀行の官員は、「銀行による民間部門及び政府部門への債権の増加によるものである。このうち、大型国営事業の借入による社債及び商業小切手の引き受け、洋上風力発電及び持ち株会社の借入による商業小切手の引き受けなどによるものである。また、生保会社の貸出及び投資、金融機関の延滞債権及び貸倒引当金を加えた金融機関全体の貸出及び投資は前年同月比7.17%と11月末の6.93%を上回った。
金融動向
(注)
*M1A:通貨発行額。企業・個人(非営利団体含む)の当座預金および流動性預金残高の総額。
*M1B:M1aに個人の非定期性積立預金残高を加えたもの。
*M2:M1Bに企業・個人の定期性預金残高、外貨預金、外国人による台湾元建て預金残高などを加えたもの。