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2022年6月7日更新

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 経済部統計処は5月23日、最新の工業生産動向を発表した。これによると、4月の工業生産指数は132.70、前年同月比+7.33%となり、製造業生産指数は135.19、前年同月比+7.50%といずれも27ヶ月連続のプラス成長となり、指数として同月で過去最高となった。一方、中国のゼロコロナ政策の影響を受け、液晶パネル及びその部品業は前年同月比▲14.6%と24ヶ月連続のプラス成長が止まり、伝統産業も全面的に減産となった。
 業種別についてみると、情報電子産業について、4月の電子部品業生産指数は172.38(同月で過去最高)、前年同月比+17.81%と30ヶ月連続のプラス成長となり、製造業生産指数の成長に大きく寄与した。このうち、積体電路業は高速演算、IoT, 自動車用電子機器など応用チップへの需要増加、半導体業者による生産拡大により、前年同月比+27.65%と30ヶ月連続のプラス成長となった。
 ここで注意すべきことは、液晶パネル及び部品業は中国ロックダウンの実施により、前年同月比▲14.6%と24ヶ月連続のプラス成長が止まったことである。これについて、黄偉傑・経済統計処副処長は、「サプライチェーンにおいて、台湾と中国は川上、川下関係にある中、最大の原因は、消費性電子製品への需要減少であり、それに加えて中国による部品供給不足によるものである。」と説明した。
伝統産業について、川下の防疫商品への需要減少、一部工場の定期点検・生産拡大工事による稼働停止、中国ゼロコロナ政策の実施による需要減少により、化学原材料業は同▲5.18%となった。基本金属業は同▲7.12%となった。
 さらに、機械設備業は同▲0.97%と19ヶ月連続のプラス成長が止まった。これは主に、原材料価格及び運搬コストの上昇、港の混雑及びコンテナ不足、中国ロックダウン政策の実施などによる受注減少によるものである。一方、半導体産業の生産拡大及び自動化設備への需要増加が持続し、一部の減少幅を相殺した。
 自動車及び部品業は前年同月比▲1.26%となった。これは主に、チップの供給不足、買い替えによる貨物税減免のハードルが厳しくなったことにより、小型車、貨客兼用車の減産をもたらしたものの、電動小型車への需要増加、海外から自動車部品の受注増加は一部の減少幅を相殺した。
 今後を展望すると、黄副処長は、「新興テクノロジー技術の応用及び企業のデジタル化への持続的な転換、高速演算、IoT、自動車用電子機器など応用チップへの需要増加、加えて国内半導体業者による生産規模の拡大などは台湾製造業の増産を押し上げるものの、ロシア・ウクライナ戦争による原材料価格の高騰、世界的なインフレ圧力の増加、中国のロックダウンによるサプライチェーン分断問題の深刻化などは景気低迷リスクを存在させ、世界経済の成長を抑制し、我が国の生産面を影響する恐れから、引き続き注意深く観察・対応すべきであり、5月の製造業生産指数は前年比+5.2%~+8.3%となる見込み」との見方を示した。
 

工業生産指数の前年比伸び率(製造業業種別)