経済部統計処は6月23日、最新の卸売・小売・飲食レストラン業動態統計を発表した。これによると、5月の小売業売上額は3,096億元、前年同月比+2.80%となった。このうち、新型コロナウイルス感染拡大の影響を最も大きく受けた百貨店の売上額は前年同月比▲28.29%となり、次いで布・服飾品小売業は同▲27.2%、家用器具及び用品業は同▲13%となった。一方、新型コロナウイルス感染の拡大による買い溜めの増加から、5月のスーパーは前年同月比+35.73%、コンビニは同+4.34%、量販店は同+3.64%となった。また、遠距離商機の拡大、ネットショッピングの飛躍的に伸長することが無店舗小売業売上額の増加を押し上げたことから、5月の無店舗小売業売上額は前年同月比+23.8%と同月で過去最高となった。
5月は初旬に母の日による食事会の商機があったものの、台湾は5月19日から新型コロナ感染警戒レベル3に引上げたため、飲食レストラン業は店内飲食を全面的に禁止し、テイクアウトやデリバリーサービスのみで売上を下支えており、厳しい経営に直面したことから、5月の飲食レストラン業売上額は502億元、前年同月比▲19.15%となった。
黄偉傑・経済部統計処副処長は、「新型コロナウイルス感染の拡大が持続し、レストラン業は店内飲食を全面的に禁止し、売上を大幅に減少したものの、一部の業者は新商品及び冷凍食品を開発したほか、テイクアウトや販促やデリバリーサービスの強化により負の衝撃を緩和したことから、5月のレストラン業は同▲18.6%となった。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、一部売店営業時間の短縮、学校が休校になった影響により、飲料店、及びデリバリー業はそれぞれ▲21.4%、▲24.1%となった。調査によると、6月は全て新型コロナ感染警戒レベル3を実施しているため、売上がよくないとみている業者は94.7%に上った。同処の予測では、6月の飲食レストラン業売上額は▲30%~▲33%となり、小売業は▲4%~▲7%となる見通し」と述べた。