経済部統計処は10月24日、最新の卸売・小売・飲食レストラン業動態統計を発表した。これによると、国際ブランドスマホ新商品発売前による在庫補填の増加、新興科学技術応用の持続的な需要拡大、加えて域内消費の回復により、9月の卸売業、小売業、飲食レストラン業の売上額はいずれも同月で過去最高となった。
9月の卸売業売上額は1兆1,083億台湾元、前年同月比+2.45%と23ヶ月連続のプラス成長となり、金額ベースでは同月で過去最高額となった。このうち、国際ブランドスマホ新商品発売前による在庫補填の増加、新興科学技術応用の持続的な需要拡大、及び自動車チップの不足による自動車減産により昨年基準値が低かったことから、9月の機械器具業は前年同月比+7.9%となり、自動車・バイク業は同+8.9%となった。一方、顧客による在庫補填の減少により、建築材料業及び化学材料業は前年同月比▲10.6%、▲9.4%となった。
9月の小売業売上額は3,524億台湾元、前年同月比+7.53%と13ヶ月連続のプラス成長となり、同月で過去2番目に大きい増加幅となったほか、金額ベースでは同月で過去最高額となった。このうち、生活の正常化により、外出消費が明らかに回復し、商品売上の増加を押し上げ、百貨店、布・服飾品小売業、コンビニ、医薬及び化粧品小売業はそれぞれ同+24.9%、+21.5%、+8.4%、+12.8%となった。国際ブランドスマホ新商品の発売により、情報通信及び家電設備小売業は前年同月比+8.3%となった。
9月の飲食レストラン業売上額は734億台湾元、前年同月比+27.55%と5ヶ月連続のプラス成長となったほか、金額及び増加幅とも同月で過去最高となった。このうち、中秋節連休による食事会の増加により、レストラン業及び飲食店業はそれぞれ+30.0%、+13.2%となった。また、機内食への需要増加により、ケータリング及び団体配食業は同+29.1%となった。
今後を展望すると、黄偉傑・統計処副処長は、小売業及び飲食レストラン業については「百貨店による周年記念セールの開催、秋冬服買替えの増加、民衆による食事会及び国内旅行の増加、水際制限の緩和などは小売業、飲食レストラン業売上の増加を押し上げ、成長趨勢を維持する見込み」と述べた。一方、卸売業については「国際ブランド消費性電子産品の新発売、高速演算、自動車用電子機器など応用チップへの需要増加、小売業による周年記念セール開催前の在庫補填が成長力を下支えるものの、外需減少、企業による在庫調整圧力の高まりにより、10月の卸売業売上額は1兆89億台湾元~1兆395億台湾元とやや減少気味となり、前年同月比▲1.1%~▲1.9%となる見込み」との見方を示した。
卸売・小売・飲食レストラン業 動 態 調 査