行政院主計総処は3月24日、最新の労働力調査を発表した。これによると、2月の失業率は対前年同月比3.65%となり、季節調整後の失業率は3.67%と両方とも過去22年で同月の最低水準となり、労働市場が漸次に安定し、コロナ感染の影響が小さくなりつつあることを反映している。
陳恵欣・国勢調査副処長は、「旧正月明けの転職ブームにより、2月の失業者数は4,000人の増加となり、失業率は1月の3.61%から3.65%に上昇したものの、季節調整後の失業率は1月の3.70%から3.67%に改善しており、今月の 失業率の上昇は春節の時期のずれによる季節要因によるものであり、労働市場は持続的に改善している。また、失業率あるいは季節調整後の失業率とも2001年以降で同月の最低となったことは、昨年の新型コロナ感染拡大による失業率の高まりが漸次に安定しつつあることを反映している」と述べた。
失業率が過去22年で同月の最低となったことは足元の就労市場が非常に良くなったのかとの問いについて、陳・副処長は、「これは、足元の労働機会が相対的に悪くないことを示している。しかし、2月の就業者数は1,146万人と昨年4月の1,152万人を下回っており、かつ業務縮小による非自発的失業者数は14.4万人と昨年4月の12.2万人を上回っており、昨年4月の警戒レベル3実施前の水準に戻っておらず、加えて各業種の回復状況が異なり、例えば製造業はよく回復したが、卸売・小売業、芸術文化・レジャー娯楽業などの内需サービス産業は未だに完全に回復していないことから、失業率が過去22年で同月の最低となったとしても、足元の就労市場が「安定した」とまでは言えない」と述べた。
3月を展望すると、過去5年間の資料を見ると、3月の失業率は2月より0.03%~0.07%ポイントの減少しており、引き続き改善する見込みとの見解を示した。
また、労働部の最新統計によると、2月の各公立就業サービス機関に登録した新規求人者数は計5.2万人、前月比▲8.13%となり、新規求人者数は10.2万人、前月比▲0.92%となり、求人倍率は1.95倍と求職者一人当たり約1.95件の就労機会があることを示している。
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