経済部統計処は8月24日、最新の工業生産動向を発表した。これによると、7月の工業生産指数は116.70、前年同月比+2.65%と6ヶ月連続のプラス成長となった。また、新興技術応用の持続的拡大、遠距離サービスビジネスの持続的な活況が情報通信電子業の増産をもたらしたことから、製造業生産指数は116.35、前年同月比+2.64%と6ヶ月連続のプラス成長となり、指数としては過去最高となった。このうち、電子部品業は132.80(過去3番目の高水準)、前年同月比+14.42%と8ヶ月連続して二桁の成長となった。また、5G通信、高速運算、IoTなど技術応用の拡大が持続し、遠距離サービス設備への需要増加により、積体電路業は146.22(過去最高)、前年同月比+22.01%と9ヶ月連続して二桁の成長となった。パソコン電子産品及び光学製品業生産指数は179.63(過去最高)、前年同月比+12.80%と6ヶ月連続して二桁の成長となった。
主計総処の担当者は、「これは主に、遠距離サービスビジネスの持続的な活況がサーバー、ノートパソコンなどの増産をもたらし、ルーター、交換器などのネット通信設備業者が国内生産を拡大したものの、モバイルレンズ業者がスマホ新商品の発表時期の遅延により、受注が減少し一部の増加幅を相殺したことによるものである」と説明した。
伝統産業について、石油及び石炭製品業、紡績業、基本金属業、金属製品業及び化学原材料業は新型コロナウイルス感染の影響を受け、市場需要が弱含みとなり、生産ラインが一部点検を行ったこともあって、それぞれ▲26.52%、▲22.10%、▲14.03%、▲5.94%、▲1.75%となった。自動車及び部品業は昨年基準値が高かったこと、海外からの受注減少により、同▲12.87%となった。
ここで注意すべきことは、機械設備業は新型コロナウイルスの感染拡大、米中貿易摩擦による業者の設備投資意欲の低下、パネル工業の投資減少により、工作機器、タブレットの減産をもたらしたものの、半導体生産設備は国内外工場の拡大による需要増により、大幅に成長し、全体の減少幅が縮小したことから、機械設備業は同▲3.49%となった。
今後を展望すると、黄偉傑・経済部統計処副処長は、「スマホの継続的な新商品の発売、5G通信、高速演算、IoTなどへの持続的な需要見込み、遠距離サービスビジネスの持続的な活況が関連産品の増産をもたらし、情報電子業の増産を押し上げるが、新型コロナウイルスの感染は世界的に引き続き拡大し、米中貿易摩擦・科学技術摩擦の持続が国際経済情勢に不確定要素を与え、アルケン及び鋼鉄工場のボイラーの定期点検などの伝統産業の生産を抑制することから、8月の製造業生産は前年同月比▲0.2%~+3.5%となる見通しである」との見方を示した。
工業生産指数の前年比伸び率(製造業業種別)