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令和5年1月10日更新

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 中央銀行は2022年12 月23日、最新のマネーサプライを発表した。これによると、個人投資家の資金動向を表す11月の証券振替決済預金残高は前月比830億台湾元増加の3兆596億台湾元と3兆台湾元台に再び上昇した。一方、11月のM1Bの対前年比伸び率(期中平均ベース)は+4.42%に低下し、過去5年の最低となった。M2の対前年比伸び率(期中平均ベース)は+7.37%に上昇し、直近5ヶ月での最高となり、デッドクロス(M1bがM2を下回り、資金不足による株価暴落を引き起こす可能性がある状態)となったM1b及びM2の格差は2.95%ポイントと過去13年9ヶ月で最大の差となった。1月~11月のM1B及びM2の対前年比伸び率はそれぞれ+8.16%、+7.52%となった。
 中央銀行の担当者は、「11月のM1Bの対前年比伸び率が低下した原因は主に、中央銀行の利上げ効果による普通預金の伸び悩み、定期預金へのシフト、及び証券振替決済預金残高が大幅に増加したものの、年増率としては低下したことによるものである。M2の年増率の上昇は主に、大量の外資流入、銀行による貸出及び投資の増加によるものである」と説明した。
 11月の株価指数は前月比1,929ポイントの上昇となり、11月の外資の純流入額は92.2億米ドルとなり、外資による株買越し額は1,867億台湾元となった。個人投資家の資金動向を表す証券振替決済預金残高が大幅に増加したにもかかわらず、M1b及びM2の格差はさらに拡大したことについて、中央銀行の担当者は、「M1Bは普通預金及び株式市場動向と密接につながっており、M2は定期預金、外貨預金の変動、すなわち経済活動と深い関連性があることから、デッドクロスとは数字の高低で解釈するものではなく、市場の実態からみて、その参考価値には限りがある」と説明した。また、「11月の証券振替決済預金残高が増加し、投資家による市場へのマインドが回復したことを反映したものの、月中の平均残高は僅か191億台湾元の増加となり、月末の増加額(830億台湾元増)との差が大きかったことから、M1Bへの寄与度は▲0.51%となったほか、11月の個人投資家による株式投資比率は57%に戻ったものの、2021年7月時点の74.4%に比べて17.4%ポイントの低下とまだその差は大きい」と分析した。
 11月の月平均の株価指数は960ポイント上昇の14,067ポイントと15,000ポイント台を下回った。日次平均の株式取引高は2,107億台湾元に増加したが、12月に入り、米株の暴落に伴い、12月23日の株価指数が608ポイントの下落となり、塩漬け状態に陥った。
 中央銀行の担当者は、「2022年において4回ほど利上げを行ったことにより、法人及び個人の資金が定期預金及び貯蓄預金にシフトしたことから、11月の普通預金残高は前月比1,647億台湾元増加の22兆7,476億台湾元となったものの、定期預金残高はそれ以上となる前月比2,238億台湾元増加の15兆7,602億台湾元、前年同月比+6.97%と過去11年で最高となり、金額として過去最高額を更新した」と述べた。
 11月の外貨預金残高は前月比216億台湾元増加の8兆8,016億台湾元と過去最高となったが、10月の増加額(4,020億台湾元)を大きく下回った。これについて、中央銀行の担当者は、「これは主に、輸出の低迷、台湾元の対米ドルレートの増価による台湾元換算後の外貨預金残高の減少によるものである」と述べた。
                
(注)
*M1A:通貨発行額。企業・個人(非営利団体含む)の当座預金および流動性預金残高の総額。
*M1B:M1aに個人の非定期性積立預金残高を加えたもの。
*M2:M1Bに企業・個人の定期性預金残高、外貨預金、外国人による台湾元建て預金残高などを加えたもの。
 

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