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2022年8月2日更新

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 経済部統計処は7月25日、最新の工業生産動向を発表した。これによると、6月の工業生産指数は136.04、前年同月比+0.73%となり、製造業生産指数は137.81、前年同月比+0.51%といずれも29ヶ月連続のプラス成長となり、両方とも指数として同月で過去最高となった。ここで注意すべきことは、最終需要の減少により、工業生産指数の対前年上昇率は2020年1月以降での最低水準となったことである。
 第2四半期の工業生産指数は134.15、前年同期比+3.68%となり、製造業生産指数は136.26、前年同期比+3.86%と、いずれも2019年第3四半期以降12四半期連続のプラス成長となり、両方とも指数として同期で過去最高となった。上半期の工業生産及び製造業生産はいずれも前年同期比+5%超の過去最高となった。
 業種別についてみると、情報電子産業について、6月の電子部品業生産指数は前年同月比+3.54%と製造業生産指数の成長に大きく寄与した。このうち、積体電路業は新興テクノロジー技術の応用チップへの需要増加、半導体業者による持続的な生産拡大がウェハーの委託生産、ICパッケージ、IC基盤などの増産を押し上げたことにより、同+7.68%となった。パソコン電子産品及び光学製品業はサーバー、交換器、ルーター及びその他パソコン設備部品生産の持続増産により、同+19.05%となった。
 一方、液晶パネル及び部品業は前年同月比▲35.16%と3ヶ月連続のマイナスとなり、2020年3月以降で最大の減少幅となった。これについて、黄偉傑・経済部統計処副処長は、「液晶パネル及び備品業の大幅減産は主に、テレビ、ノートパソコンなど最終電子産品への需要減少による減産、及び基準値が高かったことによるものである」と説明した。
伝統産業について、最終需要の減少、業者による在庫調整、一部工場の設備メンテナンスによる稼働停止により、化学原材料業は同▲10.98%となった。基本金属業は同▲11.33%となった。機械設備業は世界景気の後退が業者の設備投資意欲に影響を与え、加えて基準値が高かったことにより、同▲2.83%と2ヶ月連続のマイナスとなった。
 黄・副処長は、「工業生産及び製造業生産指数が過去最高を更新した原因は主に、中国大陸の防疫策の緩和、新興テクノロジー技術の応用及び企業のデジタル化への持続的な転換により、域内半導体生産拡大が持続しているものの、伝統産業は最終需要の減少、業者の在庫調整により、発注が保守的となり、一部の増加幅を相殺したことによるものである」と述べた。
 今後を展望すると、黄・副処長は、「世界各国が次々と水際制限を緩和し、貿易・経済交流の再開、高速演算、IoT、自動車用電子機器など応用チップへの需要増加などは製造業の増産に一助となるものの、ロシア・ウクライナ戦争の持続、世界的なインフレ圧力の増加、新型コロナ感染拡大の繰り返しは世界の経済成長速度に影響を与えることから、7月の製造業生産指数は前年同月比+0.2%~+3.1%となる見込み」との見方を示した。
 

工業生産指数の前年比伸び率(製造業業種別)