本文へスキップします。

【全】言語リンク
【全・日】検索フォーム
検索キーワード
【全・日】ヘッダーリンク
【全】言語リンク-SP
【全・日】検索フォーム-SP
検索キーワード
よく検索される語
【全・日】ヘッダーリンク-SP
承認:エディタ
更新日時

2021年 8月11日更新

コンテンツ
 行政院主計総処は、7月7日に最新の物価調査結果を発表した。同調査によると、6月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比+1.89%と2ヶ月連続して2%超の上昇が止まることとなった。青果類及びエネルギーを控除した6月のコア物価は前年同月比+1.36%となった。2021年上半期の消費者物価は前年同期比+1.47%と中央銀行のインフレ基準値(2%)を下回った。
 曹志弘・総合統計処物価科長は、「最近の消費者物価上昇幅が大きかった原因は主に、昨年基準値が低かったことによるものであり、物価全体においてインフレは発生していない。また、物価上昇のピークは今年の第2四半期であり、下半期において国際原材料及び石油価格が大幅に上昇しなければ、基本的に今年の物価上昇のピークが過ぎた」と強調した。
 世界経済の回復に伴う需要拡大及び原材料価格の高騰がインフレの再発生をもたらすかとの懸念について、主計総処が発表した経済データによれば、4月、5月のCPIは2ヶ月連続して2%超となり、特に5月のCPIは前年同月比+2.48%と過去8年で最大の上昇幅となったものの、6月のCPIは前年同月比+1.89%と前月より▲0.59%ポイントの減少となった。曹・科長は、「これは主に、昨年における新型コロナウイルス感染拡大による低い基準値の効果が次第になくなり、加えて台湾電力会社が政府の4.0救済措置に合わせ、夏季電気料金を実施せず、物価上昇の抑制(CPIへの寄与度約▲0.2%ポイント)となったことによるものである。」と分析した。
 一方、6月の17項目の重要民生物品価格は前年同月比+2.57%と2019年2月以降最大の上昇幅となった。特に、大豆などの飼料価格の上昇による飼養コストの上昇、新型コロナウイルス感染拡大による自炊増加に伴い、卵、豚肉、鶏肉価格がそれぞれ+14.46%(26ヶ月以来最大の上昇幅)、+4.54%(43ヶ月以来の最大)、+2.4%(3ヶ月以来の最大)となった。また、5月の干害、6月の豪雨の影響を受けて、6月の青果類価格は前月比2割増となり、前年同月比でも+8.78%となった。
 業者の入荷コストを図る6月の卸売物価(WPI)は前年同月比+10.74%と前月より上昇幅が縮小した。このうち、輸入物価(台湾元ベース)も前年同月比+12.59%と上昇幅が縮小した。曹・科長は、「昨年基準値が低いことによる効果は次第になくなり、加えて最近の国際原材料価格が米ドルレートの上昇などの要因により上昇がやや緩やかとなったことから、WPIの上昇幅は縮小した」と述べた。また、「ワクチン接種の増加に伴う欧米によるロックダウンの解除、加えて世界経済の回復、また、北半球が石油利用のピークに入り、石油価格の緩やかな上昇を助成しかねないが、最近の石油輸出国機構はロシアなどのOPECプラスとの交渉が難航したため、石油価格が上昇からやや下落に転じた。今後、国際原材料価格が安定成長を維持すれば、WPIの上昇幅が漸次に縮小する見込み」との見方を示した。