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2022年6月29日更新

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 経済部統計処は6月23日、最新の工業生産動向を発表した。これによると、5月の工業生産指数は135.28、前年同月比+4.48%となり、製造業生産指数は137.46、前年同月比+5.14%といずれも28ヶ月連続のプラス成長となり、両方とも指数として同月で過去最高となった。これは主に新興テクノロジー技術の応用及び企業のデジタル化への持続的な転換が、半導体の増産をもたらしたことによるものである。
 業種別についてみると、情報電子産業について、5月の電子部品業生産指数は前年同月比+14.17%と31ヶ月連続のプラス成長となり、製造業生産指数の成長に大きく寄与した。このうち、積体電路業は5G、高速演算、自動車用電子機器など応用チップへの需要増加により、前年同月比+22.50%となった。一方、液晶パネル及び部品業は前年同月比▲19.83%と2020年5月以降の最低となった。パソコン電子産品及び光学製品業はクラウドサービス、及びネット設備への需要拡大、原料供給不足問題の改善により、同+3.76%と28ヶ月連続のプラス成長となった。
 伝統産業について、川下の防疫商品への需要減少、一部工場の設備メンテナンスによる稼働停止、中国ゼロコロナ政策の実施が川下産業の発注意欲に影響を与えたことにより、化学原材料業は同▲6.67%となった。基本金属業は同▲3.84%となった。機械設備業は同▲1.23%と20ヶ月連続のプラス成長が止まった。自動車及び部品業は中国防疫策の強化が部品供給不足の深刻化をもたらし、加えて新型コロナ感染の再拡大が消費の頭打ちとなったことにより、同▲16.17%となった。
 黄偉傑・経済部統計処副処長は、「今後、中国防疫策の緩和に伴い、部品供給不足の問題が改善し、自動車及び部品業減産幅の縮小に一助となるものの、光学製品業はスマホ、テレビなど消費性電子産品への需要減少がパネル生産に影響を与えるほか、価格も持続的に下落していることから、パネル業による短期間での生産回復は困難である」と述べた。
 6月を展望すると、黄副処長は、「中国防疫策の緩和、及び各国が水際規制を漸次に緩めたことは世界貿易経済の振興にプラスとなるほか、5G応用、高速演算、自動車用電子機器など応用チップへの需要増加、加えて国内半導体業者による生産規模の拡大などは台湾製造業の増産を押し上げることから、6月の製造業生産指数は137.16~141.16と横ばい~+3%と29ヶ月連続のプラス成長となる見込み。一方、ロシア・ウクライナ戦争の持続、世界的なインフレ圧力の増加、サプライチェーン分断問題の未解決、新型コロナ感染拡大の繰り返しなどは世界経済の成長の下振れリスクとして存在し、我が国の製造業の生産面に影響する恐れから、引き続き注意深く観察・対応すべきであり、第2四半期の製造業生産指数は前年比+3.8~+4.8%となる見込み」との見方を示した。


 

工業生産指数の前年比伸び率(製造業業種別)