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2020年05月22日
観光歴史言語文化
目次
はじめに
「台湾」という名称の由来について
台湾ってどこにあるの?
台湾の標準語は「中国語」?それとも「台湾語」?
台湾人の最も好きな国 圧倒的1位=日本!
終わりに
台湾を訪れたことがない方の中でも,テレビなどを見て台湾のことを知っている方はいらっしゃると思います。 2019年に爆発的ブームを巻き起こした「タピオカミルクティー」や「マンゴーかき氷」などの美味しいグルメに,あの映画の舞台になったとも言われる「九份」のノスタルジックな風景など,とても魅力的ですよね! 私も日本に住んでいた頃は,台湾旅行の度に「次は何を食べようか」と考えていましたが,台湾ってそもそもどんなところなのでしょう!?
ふわふわのマンゴーかき氷は絶品!
ノスタルジックな九份の夜景
みなさんは台湾がなぜ「台湾」と呼ばれているかご存じですか? 台湾は複雑な歴史的背景を持っており,ポルトガル語で「美しい」という意味を持つ「フォルモサ」や,日本では「高山国」や「高砂国」などとも呼ばれていました。 台湾の名称の由来についてですが,諸説あり,実はまだちゃんと分かっていないようなのです。 一つには,オランダ人が最初に入植した場所が原住民の言葉でダイワン(tayouan)やタヨオバン(taoyovan)と呼ばれていたことに由来し(日本語では「先住民」と呼びますが,現地での呼び方を尊重し「原住民」とさせていただきます),漢民族がそれを音訳で「台窩湾」,「台員」,「大湾」などと漢字表記したという節があります。 また,台湾観光局によると,台南の安平がかつて「大員」と呼ばれていたことが今日の「台湾」の由来となったとも言われており,様々な研究が行われているものの,まだ結論は出ていません。
台湾はどこか問われたときに,私はいつも「沖縄の近く」と答えていて,こう答えればほとんどの人が理解してくれます。 台湾は縦に伸びていて,サツマイモのような形状をしており,総面積は九州とほぼ同じです。 与那国島は台湾ととても近く,その距離約111キロメートル! これはだいたい東京から水戸までの距離と同じくらいの近さなんですよ。
一番よく聞かれる質問がこれです。 答えは中国語です。 台湾では「華語」や「国語」,「中文」とも呼ばれていて,日本で習うような中国語で問題なく通じますが,大陸とは発音やイントネーションが若干異なります。 一般的に台湾で使われる中国語はアクセントがあまり強くなく,柔らかい印象です。 それとは別に台湾語もあり,標準語の次に多く使われています。 台湾語は福建省で使われている「ミンナン語」が民族の移動とともに台湾でも使われるようになり,土着化した言語です。 一般的に台湾語の使用率は若者よりお年寄り,都市より地方の方が高い傾向にあります。 台湾人は標準語である中国語の他に,ルーツによって台湾語,客家語,原住民語を話せることが多く,中国語を使って会話していても突然台湾語がでてくることが度々あります。 ちなみに中国語と台湾語は似ているようで全く違うので,中国語を習っていても台湾語は全く聞き取れません。 たとえば,「こんにちは」の中国語は「ニーハオ」,台湾語は「リーホー」といった具合です。
台湾は親日な方が多く,日本人が困っていると積極的に声をかけてくれます。 私が台湾留学初日に切符の買い方が分からずアタフタしていたら,近くにいた方が購入手続きを全てしてくださり,車中も会話で不安を和らげてくださいました。 この記事をご覧の方の中にも台湾人の優しさに感動したエピソードをお持ちの方がいらっしゃるのではないでしょうか。 日本と台湾の間には外交関係がないものの,2019年に台湾を訪れた日本人は217万人,日本を訪れた台湾人は489万人で,双方の人的往来は706万人と過去最高を更新しました。 また,2019年に当協会で実施した台湾における対日世論調査では,日本に親しみを感じると回答した台湾人が約7割,最も好きな国として日本をあげた人も59%にのぼります。 2位の中国が8%なので,日本の人気ぶりは相当なものです。 また,同年に駐日台北経済文化代表処が実施した調査では,台湾に親しみを感じると回答した日本人は約8割という結果もでています。 こうした調査を見ても,日台は良好な関係を築いていることがよく分かります。
台湾について簡単にご紹介させていただきました。 台湾に旅行した際には,表面上の文化のみならず,そうした文化の背後にある歴史的な経緯や意味について理解できると,台湾がもっと好きになれると思います。 今回ご紹介したのはあくまで基礎的なことですが,今後も日本の隣人である台湾をもっと知っていただけるように,台湾在住日本人の目線から様々な情報をお届けします!