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第4回「日中翻訳の現状と翻訳者養成-公文書の翻訳-」

更新日時

2006年 10月 25日作成

コンテンツ

今回は、蘇定東氏(外交部秘書處翻譯組資深日文翻譯)を講師にお招きし、「日中翻訳の現状と翻訳者養成-公文書の翻訳-」をテーマに、講演会を行いました。

日  時:2006年10月21日(土)  15:00~17:00
参加者 :台湾の日本語教育関係者・日本語学習者 74名
配布資料:「筆譯理論及實踐」  (PDFファイル:Acrobat Readerが必要です)

 今回の講演会は、厳復が主張した「信、達、雅」の原則を提示し、いい翻訳の基準とは何かと翻訳の難しさについてから始まりました。そして、日中翻訳における最大の留意点の「漢字の引越し」の危険性に触れ、熟考した上での翻訳がいかに大切であるかを主張されました。次に、良い翻訳技術を身につけるには、実際に書いてみることが一番の近道であると述べ、日本語だけでなく中国語のハイレベルな能力、両方の文化背景への深い見識や生活での様々な体験など、翻訳する上で欠かせない条件を指摘しました。

 続いて、翻訳市場に関して、台湾では翻訳へ高い品質が要求されていないことや競争が厳しい現状を説明し、翻訳の仕事を続けたい場合は、自分で仕事を探して少しずつでも経験を積むことを勧めました。最後に、公文書の翻訳の特徴として、簡潔な言葉と改まった表現、決まった形式を用いることを挙げ、内容を忠実に訳すことが重要であることを強調した上で、実例を紹介し、理解を深めました。

 講演会は、政府機関に勤めているご自身の経験を交えながら、ユーモア溢れるお話で進められ、質疑応答では、参加者からあらかじめ寄せられていた質問に答える形をとり、翻訳のテクニックや仕事の見つけ方などについて丁寧に答え、反響の高い講演会となりました。

蘇定東先生