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第3回 「高校で50音はどう教えられているか」(10月10日)

更新日時

2010年 2月 4日作成

コンテンツ
 今回は、陳正峯先生(國立竹北高級中學)、呉承和先生(台北市私立育達高級商業家事職業學校)、緒方智幸先生(東海大學文學院日本語文學系)を講師にお招きし、「高校で50音はどう教えられているか」をテーマに研修会を行いました。

日時: [台北] 2009年10月10日(土)  14:00~17:00
       [高雄] 2009年10月25日(日)  14:00~17:00

参加者:台湾の中等教育機関日本語教育関係者[台北] 34名、[高雄] 26名

 まず初めに、陳正峯先生のほうから、ご自身の50音教育の方法についてご報告いただきました。ご報告内容の概略は、言語学的見地から日本語と中国語、英語との違いを概説して基本構造を理解させることから始まり、日本文字の由来や文法、文型などの概説と共に日本語学習のあり方を説明してから50音学習に入り、すぐに単語の形でアクセントとリズムも説明しながら練習させていく。単語に関わるおもしろ話や覚えやすくする連想法などもまじえつつ練習を繰り返し、宿題や抜き打ちテストなどを課しながら、適応期の3週間を超えない時間内で終えるようにしている、というものでした。

 引き続き、呉承和先生のほうから、ご自身の50音教育の手法についてご報告いただきました。ご報告内容の概略は、50音の発音や書き方の練習に終始して生徒を飽きさせることがないよう、一般的な文字学習と思わせない工夫として、単語単位での提示やリスニングと書き順練習を兼ねたディクテーション練習を取り入れており、日本語の音声特徴や同音異義語の提示と共に日台の漢字の字体の差異にも注意を促している。「あいうえお探しゲーム」などの教室活動や視聴覚教材もいろいろと利用している、というものでした。そして、「みんなの教材」サイトにある、無料で便利な視聴覚教材とその利用方法もご紹介いただきました。

 後半は緒方先生を中心に、参加者への事前アンケートの集計結果をもとに、ご参加の先生方の50音教育の手法に見られる傾向を項目ごとに分析しながら、意見交換が進められました。母音の導入直後に撥音を導入したり、単語単位での練習時には後で教科書に出てくる単語を使うことなどなど、緒方先生独自の手法の紹介をまじえつつ、ご参加の先生方独自の、興味深い連想記憶の手法なども次々と紹介され、非常に有意義な情報交換・共有のできた研修会となりました。
「たくさんの五十音教育経験をお聞きできて大変勉強になった」、「いろいろな発想を聞いて、すごく勉強になった」、「とても役に立つと思う」、「とてもおもしろかった」、「すごく勉強になり、主催者の方々や出席した先生方、講師のご指導に感謝する」など、好意的な感想が多く寄せられました。


左から陳正峯先生、呉承和先生、緒方智幸先生

研修会の様子