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新着情報(日本語)

2019年10月01日

活動報告(写真)台北

「GCTF:国際オーストロネシア言語の復興」ワークショップを共催

 今般、日本台湾交流協会は,パラオにおいて,米国在台協会,外交部及び原住民族委員会と共に,「GCTF:国際オーストロネシア言語の復興」についてのワークショップを開催します。29日,パラオのガマラヨン文化センターにおいて開幕式が行われ、当事務所より池田忠孝主任が出席し,沼田幹夫代表の挨拶を読み上げました。挨拶では以下のとおり,日本とオーストネシア言語地域となっている太平洋諸国とのこれまでの協力関係に触れながら,今回のワークショップを契機に,文化人類学等,学術面においてもこの地域との様々な交流が進むことを期待する旨を述べました。

挨拶全文は以下のとおり。

 本日,ここに日本台湾交流協会が,外交部,AIT,原住民族委員会と共に,先住民族の言語文化に関するGCTF ワークショップを共催できることを光栄に思います。

 日本台湾交流協会は,本年よりGCTFのワークショップに共催団体として加わっており,今回のワークショップで6回目の共催となります。今回,GCTFとして,初めて台湾以外の開催となりますが,当協会としても,これまでと同様に共催団体に加わることができて非常に嬉しく思います。GCTFは地域横断的な共通の課題について議論するための最善のプラットフォームを提供するものであり,我々はGCTFを更に発展させるために共に協力していく所存です。

 今回のワークショップのテーマは,「オーストロネシア言語の復興」ですが,海によって隔てられた島々が広がる広大な太平洋地域に共通した言語体系が存在していることは驚きであり,非常に興味深いことです。オーストロネシア言語体系に属する地域の専門家がこうして集まり,自らのルーツを探りながら,共通する議題を基礎として更に協力を深めていくことは非常に意義深い取り組みです。

 なお,まだはっきりとしたことは分かっておりませんが,日本語の複数形の表現方法や一部の単語に関しては,オーストロネシア言語を起源としているとの指摘もあります。今後の研究が待たれますが,将来,日本語もオーストロネシア言語の影響を受けているということが証明されるかもしれません。

 オーストロネシア言語地域となっている太平洋島嶼国は,日本との関係も非常に密接で,幅広い協力を行っています。例えば,日本は1997年より島サミットを主催してきており,昨年5月には被災地の福島で第8回目の会議を開催されたところです。また,2016年8月には安倍総理が,「自由で開かれたインド太平洋のビジョン」を発表し,本年8月には,当時の河野外務大臣が32年振りに太平洋島嶼国を訪問しましたが,これはパラオへの外務大臣の初めての訪問でした。

 その際,河野大臣は,フィジーにて日本の対太平洋島嶼国政策に関するスピーチを行い,太平洋島嶼国の全ての友人に対して,より良い未来,即ち,活気があり(Active),機会にあふれ(Opportunity-filled),革新的な(Innovative)未来のために協働することを呼びかけました。太平洋諸国の碧い空と海は非常に印象的ですが,この3つのキーワードの最初の文字を並べると,日本語で「碧い」を意味するAOIという言葉になり,これはこの地域の空と海を思い起こさせてくれます。

 河野大臣は,同時に具体策として,①安定・安全の確保,②強靱且つ持続可能な発展の支援,③人的交流・往来の活性化を柱とする新たなコミットメントを発表しましたが,今回のワークショップを契機に,文化人類学等,学術面においても,日本はパラオをはじめとする島嶼国と様々な交流が進むことを期待します。

 今回のワークショップが,大きな成功を得ることを祈念して挨拶とさせていただきます。