中央銀行は5月5日、最新の外貨準備高を発表した。4月末の外貨準備高は前月比69.15 億米ドル増加の3,995.41億米ドルと過去最高を更新した。世界ランキングでは、中国(第1四半期3兆447億米ドル)、日本、ロシアに次いで4位を維持した。外資資金の有価証券保有額(時価ベース)と預金残高は合計2,601億米ドルであり、外貨準備高の65%に相当する金額となっている。
台湾元は海外からのホットマネーの流入により1米ドル=28.5元台に向かって上昇を続けており、外為関係者は、中央銀行が台湾元レートの急激な上昇を抑えるため大量なドル買い介入を行っていることから、5月の外貨準備高は4,000億米ドルの大台を突破することは確実との見方を示した。また、金融監督管理委員会の統計では、1月から4月末までのQFII、大陸資本、華僑及び外国自然人による資金流入額は累計1,703.97億米ドル、うち4月単月の純流入額は42.52億米ドルとここ1年以来の最高となっており、外貨準備高をさらに押し上げている。
外為関係者は、4月の外貨準備高が前月比70億米ドル近い増加となり、ここ7ヶ月で最大の増加幅となったことについて、外貨準備高の運用による利息収入は月あたり約15-20億米ドルであるほか、ユーロレートが約4.6%の上昇したことによる帳簿上資産価値が増加したこと加えて、台湾元レートの上昇を抑制するため中央銀行によるドル買い介入などのことが、4月の外貨準備高を大幅に増加させた要因であると分析している。また、外為関係者は外資資金がアジアに集中した影響により、台湾だけではなく、韓国やインドの外貨準備高もそれぞれ前月比85億米ドル、48億米ドルの増加となっていると説明した。
林孫源・中央銀行外為局長は、外貨準備資産の中に人民元を組み入れるかについて、両岸間における清算メカニズムの構築、人民元の国際化が鍵であると指摘した。
外貨準備高・為替レートの推移表[PDFファイル]