中央銀行は9月5日、外資流入が持続していることから、8月末の外貨準備高は前月比31.18億米ドル増加の3,942.26億米ドルとここ4ヶ月以来の最高となったと発表した。世界ランキングでは、中国(第2四半期3.24兆米ドル))、日本(1.2兆米ドル)、ロシア(4,489億米ドル)に次いで、4位を維持した。アジア4ドラゴンの外貨準備高ともに前月より増加した。
中央銀行の統計によると、外資による株式投資が増加したため、8月末の外資による株式・債券保有額(時価ベース)及び預金残高は合計1,998億米ドルに増加し、外貨準備高に対する割合は51%に上昇した。
林孫源・中央銀行外為局長は、「8月末の外貨準備高が増加した主な原因は外貨準備の運用による収益の増加、ユーロの対米ドルレートの上昇に伴うドル換算後の資産価値が増加したことによるものである」と説明した。
金融監督管理委員会の発表によると、8月の外資純流入額は18.39億米ドル(約550億台湾元)と今年4月以来の流入で、株式市場での5ヶ月連続の流出がようやく止まった。1~8月の外資純流入累計額は19.91億米ドルとなり、8月の外資による株式投資も219.9億台湾元の買越しに転じた。
2012年第1四半期の外資資金は68.76億米ドルの純流入となったものの、第2四半期から欧州債務問題及びキャピタルゲイン課税といった不確定要素の影響を受け、4月、5月、6月、7月の外資純流出額はそれぞれ2.91億米ドル、32.95億米ドル、3.45億米ドル、27.93億米ドルとなった。
証券先物管理局は、「上半期において欧米株式市場の低迷から、外資資金は母国の資金需要のため、台湾から資金を引き上げたものの、欧州債務問題が更に深刻化することはなかったため、外資資金は台湾市場に再び回流し、また、キャピタルゲイン課税問題が終息したことに伴い、株式市場への投資も売超しから買超しに転じ、今後引き続き流入する見込みである」との見方を示した。
外貨準備高・為替レートの推移[PDFファイル] [64KB]