中央銀行は2月25日、最新のマネーサプライを発表した。それによると、1月のM1aの対前年比伸び率(期中平均ベース)は+4.61%と3ヶ月連続の下降。また、M1bの対前年比伸び率は+5.03%と6ヶ月連続の下降で、ここ2年以来の最低となった。一方、M2の対前年比伸び率は+5.86%と3ヶ月連続の上昇で、ここ8ヶ月以来の最高となった。今まで27ヶ月連続してM1bの対前年比伸び率がM2の伸び率を上回る「ゴールデンクロス」が収束し、「デッデットクロス」(M1bの伸び率がM2の伸び率を下回る)に逆転した。
金融関係者は、「株式市場への資金の動向とみなされるM1bの対前年比伸び率は、2012年10月から2014年12月までM2の伸び率を27ヶ月連続して上回る「ゴールデンクロス」を呈してきたが、2014年上半期から両者の差は次第に縮小し、2014年12月が1.05ポイントまで縮小し、今年の1月にさらに基準値の高まりからデットクロスに転じた」と指摘した。
中央銀行の官員は、「1月のM1bの対前年比伸び率の下降は、主に昨年の旧正月が1月にあり、基準値が高かったことによるものである。また、M2の伸び率の上昇は、主に当月の外資の純流入額が29.27億米ドルに達したことによるものである。市場において資金供給が依然として潤沢であり、外資資金も引き続き流入し、株を買い越ししていることから、2月のM1bの対前年比伸び率は下げ止まり上昇するだろう」と言及した。
2009年4月から2011年9月までの間にM1bの対前年比伸び率がM2の伸び率を30ヶ月連続して上回り、2011年10月からデットクロスに転じた。その後、2012年10月に再度ゴールデンクロスとなった。
(註)
*M1a:通貨発行額。企業・個人(非営利団体含む)の小切手預金および非定期性預金残高の総額。
*M1b:M1aに個人の非定期性積立預金残高を加えたもの。
*M2:M1bに企業・個人の定期性預金残高、外貨預金、外国人による台湾元建て預金残高などを加えたもの。
金融動向表[PDFファイル] [55KB]