行政院主計総処は6月7日に最新の物価調査結果を発表した。同調査によると、5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比+1.24%と4ヶ月連続して1%台を超えた。このうち、果物は+31.18%の大幅増とここ10年3ヶ月の最高となった。行政院が監視している17項目の重要民生物質も+1.46%とここ15ヶ月の最高となった。
天候不順による減産のため、端午節向けの果物価格が暴騰し、マンゴーやライチが高額の贅沢品となり、量販店で販売する愛文マンゴーは300グラムで49元、輸出の高級品は前年に比べ5Kgで600元の大幅上昇となった。ライチもキロ当たり160元となった。
蔡鈺泰・総合統計処副処長は、「今年のCPI上昇幅が高くなった原因は、主に寒害、連日雨など天候の影響を受け、青果類の供給が減少したことによるものである」と説明した。
5月の野菜価格が+20.02%の大幅増、果物価格が+31.18%とここ10年3ヶ月以来最大の上昇幅となったことについて、主計総処の官員は、「今年1~5月の雨天は69日間と前年同期の46日間を大きく上回り、青果類生産に一定程度の影響を与えた」と指摘した。
食物類価格が上昇したものの、国際原油価格の持続下落の影響を受け、ガソリン代が▲10.78%、交通通信類が▲2.22%となった。また、電気代及びガス代の引下げにより、居住類が▲0.81%となった。
ここで注意することは、行政院が監視している米、小麦粉、豚肉、卵、醤油など17項目の重要民生物質の価格も軒並み上昇し、17項目の合計は前年同月比+1.47%とここ15ヶ月以来の最高となったことについて、主計総処の官員は、「これは端午節向け品添え需要の増加によるものである」と述べた。
蔡副処長は、「青果類、エネルギーなど価格変動の大きい項目を除いた5月のコア物価は前年同月比+0.91%と4月同様にここ14ヶ月の最高となった。これは当面の物価が安定しているものの、十分注意する必要はある」との見方を示した。
物価動向表[PDFファイル] [57KB]