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2023年5月15日更新

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 中央銀行は4 月24日、最新のマネーサプライを発表した。これによると、3月のM1Bの対前年比伸び率(期中平均ベース)は+2.01%に低下し、2009年2月金融危機発生(14年間)以来の最低水準となった。3月のM2の対前年比伸び率(期中平均ベース)は+6.58%に低下し、2020年8月以来の最低となった。M2がM1Bを上回るデッドクロスは7ヶ月連続し、M1B及びM2の格差は4.57%ポイントに拡大し、14年3ヶ月で二番目に大きい差となった。
 個人投資家の資金動向を表す3月の証券振替決済預金残高は前月比115億台湾元増加(3ヶ月連続の増加)の3兆1,421億台湾元と3兆台湾元台を維持し、2022年9月以来、直近7ヶ月の最高となった。
 3月の株価指数は364.27ポイント上昇の15,868.06ポイントとなった。3月の月平均の株価指数は1万5,653ポイントとなり、日次平均の株式取引高は2,215億台湾元と2月を上回り、証券振替決済預金残高の持続増加を反映しているものの、M2がM1Bを上回るデッドクロスと背理様相を呈した。
 M1BがM2を下回るデッドクロスとは市場における資金供給が不足し、株式市場に不利となるという一般的な理解について、中央銀行の担当者は、「M1Bは流動性の高い短期資金の運用となり、普通預金の資金が速やかに株を投資することができ、株式市場の動向と密切につながる。M2は株配当の支給、外貨預金の変動と深い関連性がある。しかし足元の金融環境はデジタル化されており、資金の移動が速く、定期預金及び外貨預金を普通預金に速やかにシフトすることができ、かつ台湾株式市場が米株市場との連動性が深いことから、資金供給面の問題ではなく、むしろ国際金融情勢の変化に注意を払うべき」と強調した。M1BとM2の差が拡大した要因として、中央銀行による5回の利上げ、中央銀行による市中資金の回収、企業及び民衆が資金を普通預金・貯蓄預金から定期預金にシフトしたことと関係が深く、3月の普通預金残高は22兆9,037億台湾元に減少した。一方、定期預金残高は16兆7,821億台湾元に増加した。
 M2伸び率の低下について、中央銀行の担当者は、「3月の輸出は前年同月比▲19.1%の大幅減となり、輸出業者の海外売上額の規模に影響を与えた。また、4月~6月は株配当のピーク、外貨収入の台湾元への両替、損保及び退職基金による外国債への投資、海外旅行者数の増加などにより、外貨預金は8兆7,082億台湾元に減少し、3ヶ月連続の減少となった」と指摘した。



                   
(注)
*M1A:通貨発行額。企業・個人(非営利団体含む)の当座預金および流動性預金残高の総額。
*M1B:M1aに個人の非定期性積立預金残高を加えたもの。
*M2:M1Bに企業・個人の定期性預金残高、外貨預金、外国人による台湾元建て預金残高などを加えたもの。




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