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2023年11月29日更新

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 中央銀行は11月24日、最新のマネーサプライを発表した。これによると、10月のM1Bの対前年比伸び率(期中平均ベース)は+3.32%、M2の対前年比伸び率(期中平均ベース)は+5.70%とM1Bの伸びがM2の伸びを下回るデッドクロスとなったが、M1B及びM2の伸びの差は2.38%ポイントと9月(3.22%ポイント)より縮小した。
 10月の株価指数が352.47ポイントの下落となり、外資による株売越し額が1,449.91億台湾元となり、個人投資家も売越しとなったことから、個人投資家の資金動向を表す10月の証券振替決済預金残高は前月比977億台湾元減の3兆1,506億台湾元となり、3ヶ月連続の減少、3か月間の減少額は3,016億台湾元に上り、直近7ヶ月の最低となった。
 10月の証券振替決済預金残高の減少は投資家による市場へのマインドの低下、株式市場の乱高下により投資が慎重となったことを反映しているものの、11月の株価指数は、1,000ポイント以上大幅に上昇し、株価が下げ止まって安定する可能性がある。
 中央銀行の担当官は、「M1Bは普通預金及び株式市場動向と密接につながっており、M2は定期預金、外貨預金の変動、すなわち経済活動と深い関連性があることから、デッドクロスとは数字の高低で解釈するものではない」と強調した。また、「足元では、調達方法や環境の変化により、資金移動が速く、法人や個人の資金調達ルートは多元的となり、普通預金及び定期預金の流動性が高くなった。10月のM1Bの対前年伸び率が上昇した原因は、主に普通預金の増加によるものであり、M2の低下は、主に資金純流出の増加によるものである」と説明した。
 10月の外貨預金残高は前月比3,612億台湾元増加の9兆1,467億台湾元と9兆台湾元台を突破し、前年同月比+4.18%と9月(+4.86%)を下回った。
 中央銀行の担当官は、「台湾の輸出が依然として貿易黒字を維持していることから、外貨預金残高は継続的に増加しているが、年増率の低下は多く要因に影響される。まずは、9月の輸出がプラス成長となったが、10月は再びマイナスに転じ、外貨純収支が減少したこと。次いで、10月末の米ドル相場は9月末の1ドル=32.268台湾元から1ドル=32.419ドルに切り下がり、これを気に個人及び企業が米ドルから台湾元に両替が発生したこと。一方で、保険業、社会保険退職基金などの海外有価証券投資の増加したことが挙げられ、全体として外貨預金残高の継続的な増加につながった」と述べた。
(注)
*M1A:通貨発行額。企業・個人(非営利団体含む)の当座預金および流動性預金残高の総額。
*M1B:M1aに個人の非定期性積立預金残高を加えたもの。
*M2:M1Bに企業・個人の定期性預金残高、外貨預金、外国人による台湾元建て預金残高などを加えたもの。





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