外貨準備高
中央銀行は6月5日に最新の外貨準備高統計を発表した。これによると、利息収入の大幅増、主要通貨の対米ドルレートの増価、台湾元相場の急上昇に伴う中央銀行のドル買い介入を実施したことにより、5月末の外貨準備高は前月比57.84億米ドル増加の5,728.03億米ドルと4ヶ月連続の減少が止まり、過去最高額を更新した。
世界ランキングでは、1位中国(4月末3兆2,008億米ドル)、2位日本(4月末1兆1,357億米ドル)、3位スイス(4月末7,873億米ドル)に次ぎ、4位を維持した。5位のインド(5月24日まで)は5,675億米ドルとなった。
中央銀行の担当者は、「株価の急上昇に伴い為替レートも大きく変動し、特に5月中旬ごろの台湾元レートが僅か2日間で0.3台湾元の上昇となり、当行による為替市場の秩序を守るためのドル買い介入の実施が外貨準備高の増加につながったほか、米国債利息収入及び投資運用収益の増加、主要通貨の対米ドルレートの増価による米ドル換算後の資産価値の増加は外貨準備高の増加に大きく寄与した」と説明した。
5月の米ドル指数は▲1.46%となり、主要通貨は対米ドルレートで増価が多く、具体的には、オーストラリアドル+1.58%、イギリスボンド+1.4%、ユーロ+1.07%、スイスフラン+0.86%、カナダドル+0.03%となった一方、人民元▲0.03%、日本円▲0.04%となった。
5月は、米ドルの減価による主要通貨の対米ドルレートの増価は資金の移動を牽引し、外資の純流入額が大幅に増加した。担当官は、「5月は外国資本が小幅な株買越しとなり、中央銀行統計における元本と投資収益を合わせた外資純流入額は約60億米ドルとなった。7月は株配当のシーズンであり、外資への流出額が増加することは排除しない」と述べた。株価の連日上昇により、5月末の外資による国内株式・債券保有額(時価ベース)及び台湾元預金残高の合計額は前月比379億米ドル増加の7,509億米ドルとなり、外貨準備高に占める割合は前月の131%に上昇した。これについて、担当者は、「5月の外貨準備高が増加したものの、外資の株買い越しによる資産価値の増加が外貨準備高の増加幅を上回り、外資の資産の増加幅を押し上げたことから、外貨準備高に占める割合は大きく上昇した」と説明した。
外貨準備高・為替レートの推移