工業生産動向
経済部統計処は9月25日、最新の工業生産動向を発表した。これによると、8月の工業生産指数は103.27、前年同月比+13.42%となり、製造業生産指数は102.88、前年同月比+14.07%と2022年4月以降の最高値となったほか、いずれも6ヶ月連続して二桁の成長となった。このうち、AI(人工知能)商機の拡大や家電製品の在庫補填の増加により、積体電路業、パソコン電子光学製品業の生産指数はいずれも過去最高となった。
統計処の担当者は、「8月の製造業生産指数を+4.2%~+8.6%と予測していたが、実際の年増率は+14.07%と予測値を大きく上回った。要因は、昨年基準値が高く保守的な予測となっていたこと、サーバー及び半導体への需要が引き続き増加したため」と説明した。
業種別について、8月の電子部品業の生産指数は107.67、前年同月比+22.24%と同月過去最高値となった。そのうち高速演算、AI応用に対する需要増加により、積体電路業は117.57、前年同月比+28%の大幅増となり、指数は過去最高値となった。また、パソコン電子産品及び光学製品業生産指数は173、同+42.56%と2011年9月以来最大の増加幅となったほか、指数は7月以降の最高値となった。
統計処の担当者は、「パソコン電子産品及び光学製品業の生産指数が2ヶ月連続して過去最高となった要因は、サーバー機、モバイルレンズなどへの需要が増加したことである」と分析した。
伝統産業について、8月の機械設備業が前年同月比+3.89%と5ヶ月連続のプラス成長となった一方、基本金属業、化学材料及び肥料業、自動車及び部品業はいずれもマイナスとなった。このうち、鋼鉄に対する需要鈍化、国内石油化学工場の定期点検などにより、化学材料及び肥料業は前年同月比▲4.51%とマイナスに転じた。伝統産業の景気は全体として比較的保守的となっている。
担当者は、「伝統工作機械の景気がまだ回復には至っていないものの、ハイテク産業に対する投資は好調となっており、半導体生産への投資が川下の設備投資の増加をもたらしている」と述べた。
統計処の担当者は、「製造業の成長はハイテク産品に集中。下半期から新型家電製品の発売時期を迎えるものの在庫補填の需要を押し上げるか否かは観察が必要。9月の製造業生産指数は前年同月比+10.2%~+14.7%となる。第3四半期の製造業生産は+12.6%~+14.1%となる見込み」とみている。
工業生産指数の前年比伸び率(製造業業種別)