工業生産動向
経済部統計処は8月23日、最新の工業生産動向を発表した。これによると、7月の工業生産指数は95.5、前年同月比+12.30%と5ヶ月連続のプラス成長となったほか、4ヶ月連続して二桁の成長となった。製造業生産指数は前年同月比+12.97%となった。1~7月の工業生産指数は前年同期比+10.49%、製造業生産指数は同+10.83%となった。
AI(人工知能)に対する需要増加、電子新商品の在庫補填の需要増から、パソコン電子部品および光学製品業の生産指数は157.26、前年同月比+32.21%と各業種中最大の増加幅となり、指数として同月で過去最高となった。一方、伝統産業うちの基本金属、自動車及び部品業はマイナスとなった。
統計処の担当者は、「伝統産業の回復は予想より遅れており、加えて伝統産業が集中する中南部が台風の被害を受けたことなどは7月の工業生産成長にマイナスの影響を与えた。
一方で、AI、高速演算、クラウドデータサービス等への需要増加、消費性電子新商品の在庫補填の増加により、7月の電子部品業、パソコン電子産品及び光学製品業の生産指数は二桁の成長となった。このうち、パネル及びその部品業の生産指数は61.47、前年同月比+6.5%と5ヶ月連続のマイナスが止まり、プラス成長に好転した。これは、主に第4四半期が欧米の消費拡大シーズンであり、双十一節(ショッピングセールイベント)向け在庫補填及び発注の増加によるものである。
一方、伝統産業回復力は弱く、7月の自動車及び部品業は前年同月比▲8.21%と3ヶ月連続のマイナスとなったほか、基本金属業の生産指数は74.09、同▲2.88%と2ヶ月連続のプラス成長からマイナスに転じた。これは世界的な鋼鉄需要が予想を下回ったことや、安価な輸入鉄鋼により市場が混乱したこと、台風の影響により一部業者の生産停止などにより、一部の鉄鋼が減産となったためであるが、アルミ、アルミニウム合金、棒鋼などは昨年の不況により基準値が低かったことにより減少幅の一部を相殺した」と述べた。また、「8月の製造業生産指数は93.94~97.94、前年同月比+4.2%~+8.6%となる見込み」とみている。
工業生産指数の前年比伸び率(製造業業種別)