中央銀行が8 月5日に発表した7月末の外貨準備高は、前月比+77.3億米ドルの増加の3,701.08億米ドルと初めて3,700億米ドルの大台を突破したほか、ここ9ヶ月での単月としての最大の増加幅となった。世界ランキングでは中国(24,543億米ドル)、日本(9,957億米ドル)、ロシア(4,228億米ドル)に次いで4位となった。
消息筋によると、外貨準備の資産構成は、以前は米ドルが約60%、ユーロが20%~25%であったが、金融危機発生後、米ドル価値の安定性への懸念から、各国は外貨準備における通貨ベースの比率を調整しており、台湾の中央銀行も米ドルの比率を従来の6~7割から5割ほどに引下げ、ユーロの比率を3割以上に引き上げた模様である。
林孫源・中央銀行外為局長は、7月の外貨準備が増加した要因について、主要貨幣の為替レートの上昇による資産価値の増加及び外貨準備の運用による利息収入の増加によるとものであると説明した。そのうえで、各国の中央銀行は外貨準備の資産構成を公表していないが、今回の外貨準備の増加は確かにユーロ、日本円及びイギリスポンドの対米ドルレートの値上がりに関連しているものであり、為替レートの変動により外貨準備の資産構成が日々変化してくるのは通常のことであると説明した。
外為関係者は、7月のユーロの対米ドルレートの上昇(+6.76%)及び外資の流出額(8.36億米ドル)から推算すると、外貨準備におけるユーロの比重は少なくとも3割以上でなければ、外貨準備はユーロの資産価値の増加により今月の増加額である70億米ドル以上の増加に達しないだろうと指摘した。
外貨準備高・為替レートの推移(7月分PDFファイル)