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2010年 10月 26日作成

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 中央銀行が9月24日に発表した8月のマネーサプライによると、M1aの伸び率は+12.92%、M1bの伸び率は+12.29% 、M2の伸び率は+4.60%となった。株式市場の資金動向に関連するM1bの伸び率は8ヶ月連続で低下しているものの、月中平均金額では10.8兆元と過去最高となった。また、8月の証券振替預金残高は1.23兆元と今年の最高となり、過去二番目の高水準となった。陳一端・中央銀行経済研究処副処長は、8月のM1b の伸び率が低下した要因は昨年の水準が高かったことによるものであり、8月の平均株価指数は7884ポイントと7月(7639ポイント)より上昇し、取引高も増加していることは、株式市場の資金供給は潤沢な状態であることを示していると説明した。
 また、同氏は8月の金融機関の貸出及び投資は前月より増加しており、うち銀行から民間への貸出は1,631億元となったと述べた。生命保険会社への貸出及び投資に主要金融機関の不良債権と貸倒引当金償却額を加えた非金融部門の資金調達は前年同月比+5.17%と4月の同+4.71%を上回り、経済全般の状況は好調であると説明した。
 外資資金の状況については、8月の外国人の台湾元預金残高が前月比413億元増加の2,945億元、外資資金の流出額が26.51億米ドル(820億台湾元相当)となっており、資金の海外流出割合は比較的高くない状況となっている。
 7月、8月は上場会社の配当時期が集中しており、8月の上場、店頭会社が支給した現金配当額は4,600億元を超えたことに加え、株価が上昇したことから、8月末の主要金融機関の普通預金残高は前月比1,516億元増加の9兆9,715億元となり、過去最高を更新した。一方、8月末の定期預金残高は前月比476億元減少の19兆2,240億元となっており、中央銀行では上場会社の現金による配当により資金が定期預金から普通預金にシフトしたことによるものだろうと分析している。
 今年に入ってM1bの低下が続いていることから、M1bがM2の伸び率を下回る「デットクロス」現象が発生し、株式市場の資金動向に悪影響を与えるとの懸念があるが、中央銀行は、全体の資金供給を表すM2の伸び率は3ヶ月連続の上昇となるなど、市場では資金が依然として潤沢な状態であり、経済情勢が好調で銀行の貸出及び投資も引き続き伸びていることから、M1bがM2の伸び率を下回る「デットクロス」現象の発生する状況にはないと強調した。



 金融動向[PDFファイル]