中央銀行は6月5日に最新の外貨準備高統計を発表した。これによると、5月末の外貨準備高は前月比3.94億米ドル減少の4,644.34億米ドルと6ヶ月連続の最高額更新が止まった。また、5月の外資純流出額は20.3億米ドルと直近7ヶ月で最高となり、今年に入って初の純流出となった。
世界ランキングでは、中国(4月末3.095兆米ドル)、日本(4月末1.23兆米ドル)、スイス(4月末7,580億米ドル)、サウジアラビア(4月末4,937億米ドル)の順で、5位を維持した。台湾の貿易のライバルである韓国の5月末の外貨準備高は3,915億米ドルとなった。
顔輝煌・中央銀行外為局長は、「5月の主要通貨の対米ドルレートの増価、減価は半々となり、外貨準備高の増減に一定の影響を与える」と説明した。
中央銀行の統計資料によると、5月は外資による株の売り越し、海外送金額は1,449億元となり、また、株価指数の暴落(469ポイントの下落)もあって、5月末の外資による株式・債券保有額(時価ベース)、及び、台湾元預金残高の合計は、前月比336億米ドル減少の3,523億米ドル、外貨準備高に占める割合は76%となり、前月比7%ポイントの減少となった。
モルガン・スタンレー(MSCI)指数には、5月に初めてサウジアラビア、アルゼンチンなどのマーケットが組み入れられ、中国A株の加重平均は5%から10%に引上げ、深圳のスタートアップ企業ボードの加重平均(10%)を加えたため、台湾の加重平均は0.01%まで引き下げられた。
証券先物管理局の担当者は、「5月の外資純流出額が20.3億米ドルとなった原因は、MSCI社による加重平均の調整や国際マーケットの変化に伴う資金の流出入などが挙げられる」と述べた。金融監督管理委員会は、「中国資本を加えた外資残高は2,075,527億米ドル(6.43兆元相当)が台湾にストックされている」と強調した。
外貨準備高・為替レートの推移[PDFファイル]