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李永熾氏に旭日中綬章を伝達

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 8月24日、当所泉裕泰代表は、令和4年春の外国人叙勲で旭日中綬章を受章された李永熾・元台湾大学歴史学部教授に対し、勲記及び勲章の伝達を行いました。これは、李先生の台湾における日本近代史研究の発展及び日本・台湾間の相互理解の促進に寄与に対する多大なる御功績を称えるものです。
 李先生は1939年に生まれ、日本に関する情報が制限され日本語学習環境も未整備だった1950年代の台湾大学在学中から独学で日本語を学び始め、1960年代後半には東京大学大学院に留学されました。帰台後は、台湾大学で当時唯一の日本史専門家として教壇に立ち、日本近代史研究の分野で、日本研究に携わる多くの後進を育成されました。また、日本近代史に関する自身の論考を多数発表したのみならず、長年にわたり日本の学術書、純文学、大衆文学等の翻訳を手がけてきました。川端康成等に代表される王道の純文学から、西村京太郎等の一世を風靡した大衆文学まで、李先生の手により台湾の人たちに広く紹介された日本の文学作品は、数え切れません。
 李先生が留学された1960年代は、今の相思相愛の日台関係からは想像もできないほど、日本における台湾に対する認識が、まだまだ浅い時代でした。厳しい環境の中で、留学中辛い思い、悔しい思いをされたことも、数え切れないほどあったと思います。
 それでも、歯を食いしばって信念を貫き必死に勉学に励み、台湾に戻ってからも、一人で実直に日本を見つめ、研究を続け、そして日本の歴史や文学を、たくさんの台湾の人たちに大切に伝え続けてくださった李先生に、心からの感謝を申し上げます。
 ちょうど一週間後は、李先生と奥様との、52回目の結婚記念日だそうです。
 李先生、そして52年間にわたり李先生を支え続けてきた奥様、この度の受章、誠におめでとうございます。