2月15日（水）、当所代表公邸において「令和４年度外務大臣表彰」表彰式が執り行われ、台日文化経済協会及び台中市白冷圳水流域発展協会に対し表彰状が授与されました。外務大臣表彰は、我が国との友好関係増進のため長年にわたり取り組まれた個人・団体に対し、その貢献を外務大臣より表彰するものです。
表彰式は、温かく和やかな雰囲気の下、執り行われました。
台日文化経済協会は、日台関係の推進を目的とし、知日派の重鎮らにより1952年に設立されて以降、70年にわたって日台間の文化、経済、教育など様々な交流に尽力されています。1990年代までは日本の対台湾友好団体「日華親善協会」のカウンターパートとして、主に日台の企業家交流等を推進し、2000年代以降は文化・学術交流に特に力を入れています。近年は「大学・大学院日本研究論文コンテスト」「杜萬全日本留学修士奨学金」などを開始し、台湾における若手知日派の育成に大きく貢献しています。
台中市白冷圳水流域発展協会は、日本統治時代に金沢出身の磯田謙雄技師が中心になって建設し1932年に通水した、農業用水路「白冷圳」の保存活動に尽力されてきました。白冷圳は、大甲渓から16キロにもわたって水をひき、台中市新社地区での農業を可能にしました。1999年の921大地震により、白冷圳が使用できなくなった後、台中市白冷圳水流域発展協会はその修復活動を行い、白冷圳は現在でも大切に利用されています。また、同協会は2012年以降、毎年、磯田謙雄技師の貢献を顕彰する文化祭を行い、金沢市との交流活動を行うなど、日台の友好親善の推進に大きく貢献しています。
受賞をお祝い申し上げるとともに、益々のご発展を祈念いたします。
泉代表の挨拶全文は以下の通りです。
この度、台日文化経済協会及び台中市白冷圳水流域発展協会は、令和４年度外務大臣表彰を受賞されました。日本台湾交流協会を代表し、心よりお祝い申し上げます。
台日文化経済協会は、戦後まもなくの1952年に、「中日文化経済協会」の名前で設立され、70年にわたって日台間の文化、経済、教育など様々な交流に尽力されました。
1990年代までは日本の対台湾友好団体「日華親善協会」のカウンターパートとして、主に日台の企業家交流等を推進し、2000年代以降は文化・学術交流に特に力を入れておられます。最近は日台の次世代育成にも意を用い、2013年に「大学・大学院日本研究論文コンテスト」、2016年に「杜萬全日本留学修士奨学金」を開始し、台湾における若手知日派の育成に大きく貢献しています。
台中市白冷圳（はくれいしゅう）水流域発展協会は、当時の台湾総督府の磯田謙雄（いそだのりお）技師が中心になって建設し1932年に完成した、業用水路「白冷圳」の保存活動に尽力されてきました。白冷圳は、大甲渓（だいこうけい）から１６キロにもわたって水をひき、台中市新社地区での農業を可能にした灌漑施設です。
1999年の921大地震により、白冷圳が使用できなくなった後、台中市白冷圳水流域発展協会は、その修復活動を行い、現在でも大切に利用してくれています。また、2012年以降、毎年、磯田謙雄（いそだのりお）技師の貢献を顕彰する文化祭を行い、同時に金沢市との交流活動を行うなど、日台の友好親善の推進に大きく貢献しています。
令和4年は、台日文化経済協会の設立から70年、そして白冷圳の完成からは90年、台中市白冷圳水流域発展協会が文化祭を始めてから10年にあたります。皆さまが長年にわたり、日本と台湾の絆をしっかりと紡いできて下さったことに、心からの感謝と敬意を表するとともに、この場でお祝いができますことを大変嬉しく思います。
最後に、皆さまの今後の益々のご発展とご健勝、そして日本と台湾の友好交流の一層の発展を祈念して、私のお祝いの挨拶とさせていただきます。本日は誠におめでとうございます。
