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第42回「作文指導のヒント」(5月31日)

更新日時

2012年 4月 20日作成

コンテンツ

今回は、金孝卿先生(国際交流基金国際日本語センター専任講師)を講師にお招きし、「作文指導のヒント」をテーマに、研修会を行いました。

日時 :2008年5月31日(土)  13:30~17:30

参加者 :台湾の日本語教育関係者 49名

配布資料:「作文指導のヒント
      「ワークシート①」(タスク設定の前に)
      「ワークシート②」(折込チラシ)
      「ワークシート③」(悩み事相談へのアドバイス)
      「ワークシート④」(作文評価練習)
      (PDFファイル:Acrobat Readerが必要です)

注)この配布資料からは、著作権上問題のある箇所を取り除き、更により研修会内容が伝わりやすいよう一部改訂されております。研修で実際に使用した資料と内容が異なることをあらかじめご了承ください。

 
 今回は、効果的な授業・指導の困難点を感じながらもなかなか改善することが出来ずにいる「作文指導」について、どのような授業を組み立てればよいか、学生の書いた作文をどう評価するかの2点に関して講義と体験を交えた研修会が行われました。

 まず、ライティング能力とは何か、会話とは何が違うのか、作文指導で目指すものは何であるかなどを確認し、前半部分のポイントである「書くこと」が好きになる教室活動について考えました。KellerのARCSモデルを引用し、どのようなタスクを設定し、授業でどのような活動を行えば、学生の学習意欲を引き出すことが出来るのか、教師が工夫できる部分を考えました。市販の教材に書かれているタスクをそのまま利用するのではなく、学習者に書きたいと思わせるテーマにするためにはタスクの設定と到達目標を明確にすること、市販の教材だけでなく、生の素材を活用することなど、具体的な方策を提示しました。

 次に、作文の評価に関して、日頃の授業で感じている評価上の問題点は何か意見を出し合い、参加者同士悩みを共有するところからスタートしました。評価の妥当性と信頼性を高めるために、評価基準の例を示し、実際に学生が書いた作文を題材に採点を体験しました。そしてグループごとに、それぞれの配点について比較・検討を行いました。更に、実際の授業で評価を行う際には教師がどのような観点で評価を行っているのかを学生に認識・納得させることが重要であると強調しました。また評価は教師が行うに限ったものではなく、教師評価と組みあせて自己評価を行ったり、学習者同士によるピア評価を行うことも出来るなど、実践例に基づき紹介しました。

 最後に、「振り返り」として、この研修会を通して自分の授業に活用できるところがあるか、あるとすればどのように取り入れるかなどをグループごとに発表していただきました。質疑や意見が活発に出され、作文指導に対する関心と問題の深さを改めて実感する研修会となりました。