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第2回 「高校におけるアニメ、歌、ドラマ使った日本語教育の可能性」(8月22日)

更新日時

2009年 11月 6日作成

コンテンツ
 今回は、蘇子翔先生(國立台中女中、東海大學附属高中、安和國中兼任教師)、緒方智幸先生(東海大學文學院日本語文學系専任講師)を講師にお招きし、「高校におけるアニメ、歌、ドラマを使った日本語教育の可能性」をテーマに研修会を行いました。

日時:
[台北]2009年8月22日(土)14:00~17:00
[高雄]2009年9月27日(日)14:00~17:00

参加者:台湾の中等教育機関日本語教育関係者
[台北]25名
[高雄]22名

 前半は、蘇子翔先生のほうから、これまでに多くのアニメ、歌、ドラマを授業に取り入れてきたご経験をもとに、1.利用目的と素材選択、2.どんな条件を備えた作品が初学者向きか、3.失敗しないための注意点、4.資料の収集法について、たくさんの実例を示しながらご報告いただきました。

 1では、文法や文型、表現などの教育目的だけでなく、英語や生物等、他の教科と関連づけた教育や異文化理解教育など、様々な目的で利用可能な素材のあることが紹介され、教材としてのアニメ、歌、ドラマの見方が示されました。

 2では、歌や会話の速度が速すぎないものであること、現在流行しているものは好き嫌いが分かれるため、学生が小さい頃から見慣れ、聞き慣れているもののほうがよいこと、日常生活用語が大量に出現するもの、日本語の字幕があるものなど、初学者向きの作品の条件が示されました。

 3では、ご自身の失敗例を挙げながら、歌や会話の速度が速すぎるもの、ほとんど知られていないもの、奇異な内容のものなどは使わないよう注意が促されました。

 4では、DVDやテレビからの録画といった従来の手法や、学生のよく見る人気番組の紹介だけでなく、YouTubeやニコニコ動画などのインターネットの動画サイトの利用法なども紹介されました。

 後半は緒方先生を中心に、まずは参加者への事前アンケートをもとに、ご参加の先生方のアニメ、歌、ドラマの利用状況について順にお話しいただき、意見交換が行われました。

 そして次に、4つのグループに分かれて、映像付きの3つの歌の中から1つを選んでその利用法を考え、発表するというグループ活動が行われました。各素材を教材として見た場合、様々な見方や利用法が考えられることが理解され、共有されて閉会となりました。

 今回は、ただ聴き取り練習のために歌を聴かせたり、学生の興味を引くために映画を見せたりといった旧来の手法から一歩踏み込み、学生が喜ぶアニメ、歌、ドラマなどの音声・映像素材をいかに教材として授業に取り入れたらいいか、その実例が紹介され、使いたいけど、どんなものを、どのように、どれくらい使えばよいのかわからないという多くの教師の疑問に答える研修会となりました。「いろいろといい情報、考えをいただき感謝する」、「歌の教え方や教室活動など、とても勉強になった」、「大学受験を重視する高校でも第二外国語教育と大学受験科目とを関連づけて教えたら、学生の学習意欲を高められるかも知れない」など、好意的な感想が多く寄せられました。


蘇子翔先生


緒方智幸先生


研修会の様子