物価動向 (2010年2月)
行政院主計処は3月5日、2月の物価変動調査を発表した。それによると、2月は旧正月であったため、旧正月関連の食物価格や航空券、旅行費用等が上昇したことから、消費者物価(CPI)は前月比+0.53%、前年同月比+2.35%となり、2008年11月以降の最高水準となった。また、中央銀行が最も注視しているコア物価は前年同月比+1.01%と8ヶ月連続のマイナスからプラス成長に転じた。
今年の1月~2月の平均は同+1.30%であり、安定した物価上昇となっている。今年(2010年)1~2月の消費者物価について、2009年の同時期は景気衰退時期であったことから上昇幅が小さかったが、2008年は+3.39%の大幅増、2008年以前の数年間は+1.0~+1.8%であり、今年の上昇幅は必ずしも大きいと言えない状況にある。
主計処は、2月の消費者物価は昨年1月に発行された消費券がセールをもたらしたことにより昨年2月の物価水準が低かったため前年同年比上昇しており、国際農工原料価格の値上げにより業者のコストが増加したものの小売業者の競争及び賃金の上昇が緩やかであることから、消費者物価が大幅に上昇する可能性が小さく、インフレ発生の懸念はないとみている。
主計処の担当者は、台湾経済は回復しつつあり、内需も次第に増加していることから、業者による値下げセールが減少していること、外食価格も+0.4%と上昇していることから物価の緩やかな上昇となったと説明した。
物価動向 表 (PDFファイル)