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2024年1月10日更新

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 経済部統計処は12月25日、最新の工業生産動向を発表した。これによると、世界貿易経済成長の鈍化、インフレ、高金利の影響を受け、最終需要が継続的に減少し、業者による在庫調整及び投資の遅延により、11月の工業生産指数は92.19、前年同月比▲2.48%、製造業生産指数は92.38、前年同月比▲2.18%といずれも18ヶ月連続のマイナスとなった。
 主要産業は軒並にマイナスとなった中、パソコン電子及び光学製品業は前年同月比+14.01%と過去最高となり、5ヶ月連続のプラスとなった。黄偉傑・経済部統計処副処長は、「主にクラウドサービス及びAI(人工知能)応用の拡大がサーバー産品への需要増をもたらした。2024年はAI応用が消費者側のPC及びスマホにまで拡大し、製造業生産の下支えとなる」と述べた。
 注目すべきことに、11月の積体電路業は、在庫調整により前年同月比▲1.37%と10月のプラス成長からマイナスに転じている。黄・副処長は、積体電路業は在庫調整が終了するまでの今後数か月0%前後で推移すると見込んでいる。パネル及びその部品業は在庫調整の持続により、前年同月比▲9.62%と3ヶ月連続のプラス成長からマイナスに転じた。
 伝統産業について、世界経済回復テンポの遅れ、市場需要の弱含み、業者の投資が保守的となったことから、化学材料及び肥料業、基本金属業はそれぞれ▲0.81%、▲3.68%となった。機械設備業は▲12.09%となった。電気自動車の販売好調によるガソリン小型車の減産により、自動車及び部品業は前年同月比▲1.04%となった。
 今後を展望すると、黄・副処長は、「高速演算、AI(人工知能)、自動車用電子機器など新興テクノロジー技術応用の持続的な拡大、旧正月向け在庫補填の需要増が製造業生産の成長を下支えるものの、世界経済がインフレ及び高金利の影響を継続的に受けており、加えてロシア・ウクライナ戦争、イスラエルとハマスの武力衝突、米中科技覇権競争などの地政学リスクが存在している。今年の基準値が低く、加えて産業界の在庫調整の終了による在庫補填の需要が増加し、今後の地政学リスクなどの不確定要素が深刻化しなければ、2024年の製造業生産は全四半期でプラス成長となる見込み。12月の製造業生産指数は90.27~94.27、前年同月比▲4.0%~+0.3%とプラス成長に好転する可能性はある。第4四半期の製造業生産指数は91.56~92.89、前年同月比▲1.3%~▲2.7%となる。2023年の製造業生産指数は85.56~85.89、前年同期比▲12.5%~▲12.9%とマイナス成長となる見込み」とみている。



工業生産指数の前年比伸び率(製造業業種別)