台湾月報

年月日	2013/11/24
分類	日本
記事	尖閣諸島関連
掲載紙、掲載面	聯2，15、時12、自1，2
備考	（１）中国国防部は23日、尖閣を含む東シナ海上空に防空識別圏を設定し、同日10時から施行すると発表。 （２）中国の措置を受け、袁健生・国家安全会議秘書長は同日午後、関連部門を招請して国家安全会議を開催し、会議後、釣魚台(ママ)の主権を改めて主張するとともに、「東シナ海平和イニシアティブ」を重ねて表明し、今後の動きを注視するなど4点の声明を発表。 （３）立法委員らの見方について～林郁方・国民党立法委員は、中国は日本を念頭に防空識別圏を設定したとして、台湾は日中両国の対応を注視すべきと発言。丁守中・国民党立法委員は、防空識別圏に彭佳嶼を加えなかったのは、中国が台湾に示した善意であると発言。蕭美琴・民進党立法委員は、中国の措置は挑発的な行為であり、中国は自制すべきと発言。 （４）小野寺五典・防衛大臣は同日夜、中国の一方的措置は大変危険な行為であり、自衛隊は警戒監視を強化する必要があると発言。伊原純一・外務省アジア大洋州局長も韓志強・駐日中国公使に電話で厳重抗議した。 （５）聯合報記者コラム：中国は去年から、国際法上の主権声明、海警局の成立、巡航の常態化などの措置を採り、今回は日本と在日米軍を念頭に防空識別圏の設定を通じ、海域だけではなく、空域にも実効支配を及ぼすことを目指すと分析した上で、仮に日米と中国の戦闘機が衝突した場合、台湾はどう対処すべきかと問題を提起。 （６）自由時報記者コラム：馬政権の対応は軟弱すぎるため、中国だけではなく、将来、他の国も台湾周辺の上空に防空識別圏を一方的に設定する可能性があると指摘。 （７）台湾の学者の見方について～中国の意図は現状を変更し、日米同盟に挑戦して、さらに中国の味方になるよう台湾に圧力をかけることと指摘。 （８）黄介正・淡江大学助理教授による寄稿：中国の措置は日本をターゲットにしたものだが、仮に尖閣空域で日中両国の軍事衝突が発生した場合、台湾は両岸関係と日米同盟の間でバランスを取ることが難しくなると論評。