本日,国民党が日本産食品に対する台湾の輸入規制措置に関する公民投票案の署名集めを開始したとのニュースを聞き,私は失望を禁じ得ません。
私達は,日本国内で流通している安全な食品を台湾の皆様にも食べて頂きたいと望んでいるだけです。これこそが,未だ風評被害に苦しんでいる福島県をはじめとする日本の被災者の方々への支援となると思うからです。
日本人及び日本政府は,台湾の皆様が東日本大震災の際に示してくださった御厚情は決して忘れません。特に,福島を始めとする被災地の人々は,皆様の御厚情に報いるには先ず自分達が復興した元気な姿を皆様にお見せすることだと思っています。被災地の人々は日夜復興に向け頑張ってきました。そうした中で,この問題が政治問題として扱われてしまったことを誠に残念に思います。
科学的な根拠が示されないまま,こうした輸入規制措置が継続されることは,日本と台湾の友好関係にヒビを入れるものになると思います。台湾の良識ある皆さまの冷静な判断を希望します。
2018年7月24日
公益財団法人日本台湾交流協会
台北事務所代表 沼田幹夫