行政院主計総処は1月6日に最新の物価調査結果を発表した。同調査によると、食物価格の上昇から、2015年12月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比+0.14%と4ヶ月連続の上昇となった。また、石油価格、電気代の大幅下落により、2015年通年の消費者物価は前年同期比▲0.31%と6年ぶりの下落となった。
主計総処は、「国際石油価格の暴落により、2015年12月の交通・通信は前年同月比▲3.91%、居住類は同▲0.85%となった。一方、CPIの1/4を占める食物類は青果類価格の上昇により同+2.99%となり、370項目(前年比では、233項目上昇、121項目下落と上昇項目が下落項目の2倍)相殺後、12月の消費者物価は同+0.41%となった」と説明した。
蔡鈺泰・総合統計処副処長は、「2015年の前3四半期の消費者物価が下落となり、外部はデフレの懸念があるとみていたが、ここ4ヶ月以来、消費者物価が上昇したにもかかわらず、エネルギーや青果類を含まないコア物価の上昇幅は第2四半期+0.62%、第3四半期+0.64%、第4四半期0.77%と依然として安定している。これは国内物価が引き続き安定しており、デフレ現象はないことを反映している」と説明した。また、蔡副処長は、「昨年の石油、電気代、ガス価格がそれぞれ同▲25%、▲10.3%、▲22.3%となったことが消費者物価が下落した主因となった」と分析している。
2015年の物価上昇項目において、食物類が同+3.13%と最大の上昇幅、うち野菜+15.6%、外食価格+2.25%、カップラーメン+4.74%であった。低所得世帯の食物への支出は3割占めているため、食物価格の上昇は低所得世帯にとって大きく影響を受けている。
国際原油及び農工原材料価格が大幅に下落した影響を受け、2015年12月の卸売物価(WPI)は前年同月比▲7.06%と16ヶ月連続の下落となった。2015年通年では前年同期比▲8.82%と過去最大の下落幅となった。
物価動向表[PDFファイル] [57KB]